イタリアアーカイブ

2012.09.11

南イタリアの旅から(11)~ナポリその2

13日目です。

午前中は、ナポリで、国立考古学博物館をじっくり見学しました。

いや、ここは、ファルネーゼ・コレクションと呼ばれるギリシャ・ローマ時代の模刻など大理石彫刻がすばらしいです。

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12070504.JPG 12070505.JPG 12070506.JPGローマのカラカラ浴場で発掘された紀元前4世紀の模刻「ファルネーゼのヘラクレス」

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こちらは、同じく「ファルネーゼの雄牛」

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中2階にあった、ポンペイの有力貴族、ファウヌス家で出土された、「踊る牧神」

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その奥には、「Gabinetto Segreto(秘密の小部屋)」があります。

予約制、子供は立ち入り禁止。

ディオニュソスを描いたこんな石板も。

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結構きわどいモチーフが多くて、掲載がはばかられました。

みたい方は、どうぞ現地で。

 

濃いブルーの上に白で描いたローマンガラスにも注目です。

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さて、ナポリの旧市街をぶらぶらと・・・。

市民の水くみ場もあります。

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サン・グレゴリオ・アルメーノ教会がある通りには、ミニチュア手工芸、プレセーピオの工房が並びます。かわいいですねえ。

12070510.JPG 12070511.JPGみんな、マラドーナが好きみたい!

12070512.JPG美しい中庭のあるサンタ・キアーラ教会です。

12070513.JPG教会内部で、こんなジオラマが見つけました。

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サン・ドメニコ・マッジョーレ教会です。

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このあたりが、スパッカ・ナポリと呼ばれる旧市街の下町です。

ひったくりも多いので、気をつけて歩きましょう。

ランチは、もちろん、ナポリ・ピッツァ。シンプルなマルガリータがおすすめ。

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ピカントリオ・・・唐辛子入りのオリーブオイルがアクセントに。

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あ、空中を舞っている、舞っている・・・

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オリーブがおいしいサラダと

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オリーブオイルのシンプルな味付けのニョッキ。

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絶品のアンチョビのパスタも。

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午後はイタリア本土最初のギリシャ植民都市のナポリ近郊、くーマなどを訪ねました。

旅の様子は、ヨミウリオンラインでチェックしてみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120810-OYT8T00673.htm

 

ディナーは、やはりナポリで。

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ワインは、昨日と同じ造り手のフェウ・ディ・ディ・サングレゴリオ。

2011 Fiano di Avellino

2011 Ros'Aura

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料理は、魚介類中心です。

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12070527.JPG リゾットやらパスタやら・・・

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12070529.JPG陽気なご主人のおすすめは、この大きなエビです。

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12070531.JPGデザートは、酸味のしっかりした木イチゴです。

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今晩も、おいしくいただきました。グラッチェ!

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ホテルに戻ったら、ナポリ港から花火が上がるのが見えました。

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2012.09.10

南イタリアの旅から(10)~ナポリその1

12日目は、 サレルノ→ポンペイ→アマルフィ→ラヴェッロ→ナポリ

 

いよいよ旅も終盤です。

 

ポンペイ遺跡は、訪ねられた方もいらっしゃるでしょう。

とにかく広くて、全部回ろうと欲張ると、もう大変です。

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ここでは、市民生活の痕跡を見つけるのが、楽しいです。

たとえば、市場では、

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ちょっとわかりにくいかもしれませんが、魚の絵が壁面に描かれています。

古代から国際都市で、ギリシャ語、ラテン語など、いろいろな言葉を話す人がいたので、絵表示がとても多いのです。

大理石、よく残っています。

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ここから、商店街の入り口。ヴェルヴィオ山が見えます。

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これは、大浴場の中に刻まれたモチーフ。そう、テルマエロマエです。

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悲劇詩人の家と呼ばれる邸宅の玄関に刻まれた番犬のモチーフ。「猛犬に注意」と記されています。

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どこから現れたのか、わんちゃんが私たちのグループにくっついてきて、案内役を務めてくれました。

もちろん、猛犬ではない、おりこうなわんちゃんでした。 12070407.JPG

ちょっと離れた場所ですが、秘儀荘の壁画「ディオニュソスの秘儀」への入信の様子を描いたフレスコ画。背景には、ポンペイの赤と呼ばれる、美しい朱の色が使われています。中央の玉座に座っているのが、お酒の神様、ディオニュソス。ワイン好きの私は、ツアー中、川島先生から、「ディオニュッシア」と女性形で呼ばれていました。

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もう少し、ポンペイのことを知りたいなと思った方は、

ヨミウリオンラインのコラムをどうぞ。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120831-OYT8T00653.htm

 

ここから、険しい山道をバスはアマルフィへ向かいます。

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そして、アマルフィへ。

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今回は街の見学というより、ランチ休憩とショッピングタイム。

私は、ワインショップで、GAYAのバルバレスコをゲット。手作りの紙が有名なので、文房具も要チェックですよ。

ちなみに、アマルフィについては、ヨミウリオンラインで、2010年11月に書いてます。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/101112_01.htm

 

ラヴェッロという小さな街に到着。

12070411.JPG ヴィッラ・ルーフォロを見学します。

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ワーグナーが歌劇「パルシファル」のクリングゾルの魔法の花園を作曲した場所。

ワーグナーの家が、井戸の奥に残っています。

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花園はあちこちに。

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ここでは、ワーグナー音楽祭も開かれています。

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12070414.JPGレモンの木もたくさんありましたよ。

 

いざ、ナポリへ。

12070415.JPG ディナーに向かいます。

12070416.JPG ワインは、

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2011 Greco di Tufo

Terre degli Angeli

 

グレコ100%、豊かな酸味の白。

造り手は、テレドーラ。

1978年設立のワイナリーで、こちらも、アリアニコ、フィアーノ、グレコ、ファランギーナといったカンパーニャの地元品種の再発見に一役かったところ。

 

 

 

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2010 Rubrato Aglianico

 

アリアニコ100%。

濃いルビー色の外観ですが、フレッシュなベリーを感じさせて、飲み口は軽やかです。

熟成していないアリアニコの軽い感じは、魚介類中心の南イタリアの食事には、ちょうどいいです。

造り手は、フェウ・ディ・ディ・サングレゴリオ。

紀元1世紀に活躍した古代ローマのグレゴリオ教皇は、旧アッピア街道沿いに広がる丘陵地、サンニオ、イルピニア一帯にブドウ栽培を奨励して、ワイン造りの伝統を築いた人として知られています。フェウディ・ディ・サン・グレゴリオとは、「聖グレゴリオの領地」の意味だそうです。ミラノ大学やナポリ農業大学と共同で農学研究を行ったり、ジャック・セロスとカンパーニャ初のスパークリングワイン造りに挑んだり、カンパーニャワインの新潮流をつくりだしています。

 

 

わがままをいって、調理場に押しかけ、

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これちょうだい! とお願いした結果、

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今晩も、いろいろいただきました。

ピッツアも美味しい!!

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オリーブやルッコラがポイントです。

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トマトが入ったシンプルなアクアパッツア。この調理法がいいですね。

 

これも、調理場で見つけたデザート。

カスタードクリームが嫌みない甘さ。

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アイスクリームとスイカも食べて、もうお腹いっぱいです。

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2012.09.09

南イタリアの旅から(9)~サレルノ

11日目の行程は、ヴェリア→パエストゥム→サレルノ

 

パルメニデスが創設したギリシャ哲学エレア派の拠点、ヴェリア(エレア)。

すばらしい遺跡が残っています。

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ヨミウリオンラインのコラムをチェックしてみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120810-OYT8T00675.htm

 

このころ、古代ギリシャ人は随分と活発に移動して、植民地をつくっています。

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ヴェリアで古代ギリシャ人が歩いた道を歩きました!

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お次のパエストゥムは、遺跡の保存状態がすばらしいところです。

まずは、ランチで腹ごしらえ。博物館隣りの評判のリストランテで。

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 ここの名物は、まず、フレッシュなトマトクリームソースのニョッキ

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それと、モッツァレラチーズ! ツアーリーダーの川島先生が太鼓判!!

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では、博物館に向かいます。

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 サレルノの「TSUNAMI」に関する特別展示がありました。

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博物館の目玉は、石棺の上蓋に描かれた絵です。

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ギリシャの大神殿がきれいに保存されています。

土に埋もれていて、発見が遅れたのがよかったようです。

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 では、この日の宿泊先、港町のサレルノへ。

街中の路地から、聖堂がみえます。

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この路地にあったリストランテへ。

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さあ、カンパーニャ州のワインを飲みましょう。

 

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2010 Fiano di Avellino Pietramara

 

フィアーノ種100%です。麦わらがかったイエローです。白桃やアーモンドの香りが広がり、ミネラル感も十分。繊細さが感じられる白です。

生産者はイ・ファヴァーティ。祖父が1915年に設立したワイナリーを、ピエールとジャンカルロ兄弟が復興、若手醸造家を迎えて、評価はめきめき上がっているそう。

2000年初リリースで、グレコ、フィアーノ、アリアニコといった地品種の単一品種で勝負しています。

 

 

 

 

 

12070316.JPG次に、大好きな品種、ファランギーナを。

2011 Guardia Sanframondi Falangina

 

ファランギーナ100%。

外観は、上記のフィアーノ種100%のワインよりちょっと濃いめのイエロー。

熟し始めたリンゴの香りがします。後味の不思議な苦みが好きです。

 

生産者は、アイア・ディ・コロンビ。内陸部ベネヴェント県の山に囲まれたグアルディア・サンフラモンディにあるワイナリー。地中海からの温暖な風と山から吹き下ろす冷たい風が、ミクロクリマを作り出しているのです。

典型的な家族経営で、年間生産量4万5000本。以前は量産タイプで組合に売っていたところですが、2003年から自社瓶詰めをはじめ、質にこだわったワイン造りに切り替えています。

 

12070317.JPGもう1本は、日本でも知られる

2010 Lachryma Christi del Vesuvio Rosso

 

ピエディ・ロッソ100%。

ヴェスヴィーオ山のふもとで造られているワイン。

ヨミウリオンラインでは、ヴェスヴィーオ山登山のあと、休憩地点でこのワインの白を飲んだことを書いています。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120831-OYT8T00653.htm

 

カシスの香りがある、柔らかい口当たりの赤です。スパイシーなニュアンスがあります。

カンパーニャのリーダー的存在、マストロベラルディーノのものです。1878年創業の老舗。地元品種にこだわり続け、タウラージもフィアーノ・ディ・アヴェリーニョも、DOCGにまで上り詰めることができたのは、このワイナリーのお陰と、だれもが認めています。

リストランテのご主人も、「やっぱりうまいよ、ここのは」と言っていました。

イタリア政府から、ポンペイ遺跡から発掘されたブドウ畑でワインを造るプロジェクトを唯一委託されているところでもあります。

 

 料理は、タパスのように、いろいろ注文してみました。

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イワシのマリネは鉄板です。シラス入りの焼きリゾットが絶品でした。

 

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2012.09.02

南イタリアの旅から(8)~マラテーア

10日目は、まず、午前中、古代ギリシャ植民都市のクロトーネへ。

ここは、哲学者ピュタゴラス派の拠点。広場の周りのお店は、こんなポップな雰囲気。

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近くの市場をのぞきました。

野菜売り場のメンズたち。

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ピカンテがおっきい。

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これ、何だと思います?

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あれあれ、カタツムリではありませんか!

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唐辛子漬けの魚介類。

しらすのような小さな魚を漬けたのが、おいしい!

瓶詰めを見つけて、パンにのせてワインのつまみにしています。

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では、クロトーネの遺跡を歩きます。

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遺跡のことは、ヨミウリオンラインのコラムをご覧ください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120810-OYT8T00673.htm

 

12070208.JPG午後、途中で立ち寄ったドライブインで、見つけたワインです。

 

Skanderbeg は、アレキサンダー大王のこと。

カンティーナ・グリソリアのギノ・ディ・ビアンコ。

マケドニアのアレキサンダー大王は、父に従ってギリシア地方に出兵し、カイロネイアの戦いでアテナイ・テーバイ連合軍を破り、その名を世界に知らしめました。紀元前4世紀のころです。

哲学者・アリストテレスの教えのもと、アレクサンダーは幼少の頃からギリシャ芸術に親しみました。アリストテレスは彼の家庭教師だったそうです。

彼の建設した都市、特にエジブトのアレキサンドリアには、たくさんの芸術家や科学者が集まりました。アルキメデスなど輩出した、ヘレニズム時代の始まり。ヘレニズム文化は、長期にわたって影響を及ぼします。

 

ナポリの博物館で、アレキサンダー大王が描かれた壁画を見ました。なかなかのイケメンです。

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この日は、マラテーラの丘の上のホテル泊。近くのリストランテでディナーです。

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12070210.JPGバジリカータ州のワインを飲みました。

2011 Il Preliminare

造り手は、Cantina del Notaio。

アリアニコ30%、シャルドネ30%、モスカート20%、マルヴァジア20%。

厚みがあって、複雑な白ワインです。。

 

 

 

 

 

 

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赤は、

2006 Aglianico del Vulture

造り手は、Carpe Dlem.

アリアニコ100%。

タウラージなどに比べると、12か月熟成で、果実味感が残って、爽やかな味わい。

 

 

 

 

 

 

 

料理は、魚介類や羊肉の串焼きなど。

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2012.09.01

南イタリアの旅から(7)~カタンツァーロ

9日目、メッシーナからフェリーでイタリア本土に渡りました。

長靴のつま先、カラブリア州の州都、レッジョ・ディ・カラブリア。

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 この街で見逃せないのは、「リアチェの青年戦士」といわれる青銅像2体。

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現在は博物館から移動して、ラボで解体点検中でした。

前5世紀のギリシャ時代の作。目は石灰石、歯は銀製。海底から引き上げられたそうで、保存状態良好です。

 

いざ、ランチへ。

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2種類のブルスケッタと、

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ライスサラダ。ハートのお皿で出てきました。

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午後は、素朴なビザンツ時代の教会が残るスティーロへ。

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貴重な壁画が残っています。

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このあたりのことは、ヨミウリオンラインにも書いています。

 http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120824-OYT8T00630.htm

 

この日の宿は、ビザンツ時代から栄えたカタンツァーロ。

海岸沿いのカジュアル過ぎないピッツェリア。

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ワインは、カラブリアを代表する「チロ」。

12070109.JPG2011 Ciro Rosato

カラブリア州で造られているDOCワインの90%がこのチロ。

まずは、冷やして軽めの若飲みタイプのロゼを。

古代ギリシャから伝わったガリオッポ主体。

チロが造られているのは、北東部丘陵の村チロと近隣の海岸沿いのチロ・マリーナ周辺。 

生産者は、リブランディ。1850年代から続く老舗で、ギリシャ時代の栽培法を復活、発展させるのに注力しています。

醸造家にドナ・ラナディ氏を迎えてから、品質が向上し、人気です。

 

 

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同じ生産者の白。

2011 Ciro Bianco

果実の香りときれいな酸の切れ味がよいワインです。

グレコ・ビアンコ85%が主体。

このあたり、古代ギリシャ人からエノトリア(ワインの大地)と呼ばれており、ブドウ栽培の歴史は古いのです。

火山灰土壌で、栽培面積はそれほど大きくありません。

 

 

 

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2010 Ciro Rosso Classico

ガリオッポで造る赤ワイン、これが3タイプの中でも一番知られているのでは。

というのも、古代ギリシャのオリンピックで、競技の勝利者に贈られたのが、このワインでした。

ちなみに、チロ・マリーナのあたりは、当時、ギリシャの植民都市クレミッサと呼ばれていました。

チロは、1968年のメキシコオリンピックで、オフィシャルワインにもなったそうです。

 

 

 

 

 もちろん、料理は、ピッツアも。

2種類のチーズを使ったピッツア。オリーブオイルをかけて。

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揚げ物は、ロゼワインで。

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12070117.JPG 12070118.JPGオリーブオイルやらアップルヴィネガーやら、好みで料理に加えられるようにテーブルに用意されていました。

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実はこの日、ユーロカップの決勝戦。イタリアとスペインの対戦で、普段「僕はあまりサッカー、興味ないんだ」と言っているイタリア人も、さすがにテレビの前にクギ付けでした。

でも、ピッツェリアの奥の部屋のテレビの前、歓声が上がらず、ため息が漏れるだけ。

そう、4対0で、完敗のイタリアでした。

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かわいい僕も呆然としていました・・・

レストランをあとに、海岸沿いを無言でうつむいて歩くイタリア人たち・・・。お通夜の帰りのようで、こんなイタリア人、初めて見ました。

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2012.08.26

南イタリアの旅から(6)~シチリア・エオリエ諸島

 7日目の行程は、

タオルミーナ→ナクソス→ミラッツォから船でエオリエ諸島のヴルカーノ島へ。

 

ヴルカーノ島は、船着き場からも硫黄が臭います。

活火山の島です。

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この島々も、物語がいっぱい。

ヨミウリオンラインのコラムをチェックしてみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

連日見所が盛りだくさんの強行軍の旅だったので、この日と翌日は、ちょっとリゾート気分で。

 

ホテルは、Therasia Resort

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ホテルのプールの目の前に、明日訪問するリパリ島が迫ってきます。

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いやあ、気持ちいいです!!

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フランボワーズを使ったカクテルをいただきました。

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泳ぎ疲れて・・・この日はホテルのテラスレストランでディナー。

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料理は、ちょっとアラン・デュカス風(?)

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2011 Salina Bianco

エオリエ諸島で2番目に大きなサリーナ島のワイン。緑豊かな島としても知られています。映画「イル・ポスティーノ」の舞台にもなりました。

「地球上でもっとも美しい島の一つ」といったのは、あのロバート・パーカーでした。

生産者は、ヴィルゴーナ社。北部マルファ地区にあります。この地区は、12世紀、イタリア本土カンパーニャ州アマルフィから移住してきた人々によって築かれた街なのだとか。街の名も、アマルフィに由来しています。

インゾリアとカタラットのブレンド。

サリーナの名前は、もともと塩採取の場所だったことから付けられたそうで、軽やかな柑橘系の味わいの中にも豊かなミネラル感が感じられました。

 

 

2011 Planeta La Segreta Bianco

日本でもよく知られている、シチリア北西部メンフィに近いプラネタ社の白ワイン。

グレカニコ50%、シャルドネ25%、ヴィオニエ15%、フィアーノ10%。

シチリアらしいフレッシュでクリーンな味わいに、ヴィオニエのアロマティック名厚みが加わって、ふくよかに仕上がっていました。

 

 

 

 

 

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エキストラヴァージン・オリーブオイルも、プラネタ社のもの。

ヴァル・ディ・マザラDOP。

豊かな香りとハーブの繊細な味わいは、身が大きいノチェッラーラ・デル・ヴェリーチェの特徴からくるものなのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

12062914.JPGこの島に来たら、マルヴァジア・デル・リパリははずせません。

    パオラ・ランティエリが造るマルヴァジア。パッシートです。

とろりと濃厚で、芳醇なハチミツの味わい。不老不死の神々の飲み物、ネクターにもなぞらえられています。

 

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翌日、リパリ島に渡りました。

上空から見ると、こんな感じらしいです(絵はがきから)。

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リパリ島は商店街もにぎやか。オリーブやスパイスなどいろいろ。

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大きなパプリカが印象的! 12062918.JPGトマトもいろんな種類がありました。

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リパリ島の博物館には、紀元前4世紀以降に活躍した「リパリ島の絵付け師」たちの手になるすばらしいクラテール(混酒器)が並んでいました。

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当時のワインの飲み方については、コラムに書きました。

クラテールはそのための道具です。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

 リパリ島には、ノルマン時代に造られた大聖堂があります。ファサードは15世紀のバロック様式。

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ヴルカーノ島に戻り、

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この日のディナーも、宿泊先のホテルで。

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12062925.JPG 12062926.JPG 12062927.JPG2011 Vittoria Insolia

生産者は、Valle Dell'Acate

島の南東、ノートに近いラグーザに位置します。

ヴィットリアは街の名前です。

インソリア100%。白い花の香りがふんわり心地よく漂います。

 

 

 

 

 

 

 

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2011 Vittoria Frappato

上記白と同じ生産者です。

フラッパート100%。

タンニンが軽やかなフレッシュ感のある赤でした。

フランボワーズなど赤い果実の凝縮感が味わいの中心に。

 

 

 

 

 

 

デザートをいただきました。

大きなワイングラスに入った、白いチーズのデザートと、

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こちらは、シチリア名物カッサータ

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翌朝、島を出発! 船でミラッツォへ。メッシーナから一路、フェリーに乗って、イタリア半島のブーツ型のつま先、レッジョ・ディ・カラブリアを目指します。

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2012.08.26

南イタリアの旅から(5)~シチリア・タオルミーナ

6日目の行程は、

シラクーサ→アーチ・トレッツァ→タオルミーナ

 

いろいろストーリーのある場所です。

アーチ・トレッツァについては、以下「ヨミウリオンライン」のコラムを参考にしてください。

古代ギリシャに関心のある人には、必見の場所です。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

さて、シチリアで、ツアーにも組み込まれている景勝地、タオルミーナへ。

宿泊先のMiramare Hotelから見下ろすと、

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乾燥していて、のどがすっごく乾くんです。コーラは、ワールドカップ・バージョン!

 

さーて、ディナーまでの時間、メインストリートのウンベルト1世大通りをぶらぶら歩きしました。

オリーブをデザインした陶器がかわいらしいんです。

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テラスが広がる4月9日広場です。 12062806.JPG

 

結婚式を挙げたばかりのカップルに遭遇。これから披露パーティーなのだとか。

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さて、ディナーの場所へ。広場の上の高台にありました。

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12062809.JPGレストランの名前は、Ristorante Cinque Archi

 

本日のワインは、シチリアで人気のある Regalealiを白・ロゼ・赤3種類いただきました。

赤はネッロ・ダーヴォラ、ロゼはネッロ・ダーヴォラとネッロ・マスカレーゼのブレンド。可憐なロゼ色です。

 

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もう1本、赤を。

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2009 Etna Rosso

生産者は、フィリアート社です。

シチリアの西部、トラバーニに近いバチェコで1980年代半ばから醸造所を構えるワイナリー。

ネッロ・マスカレーゼとネッロ・カプッチョのブレンド。輝くルビー色で、カシスやサワーチェリーの香り、スパイス感もあって、果実の凝縮した赤。

タンニンはやわらかく、魚介類の料理でもすいすい飲めました。

 

 

 

 

 

料理は、完熟トマトがたっぷりのったクロスティーニから。

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たこのマリネに、ムール貝の白ワイン蒸し。

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パスタも、トマトとオリーブでシンプルに。

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仔牛肉の料理を追加! チーズの上に特産のピスタッチオが。甘みが増して、美味しいのです。

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外に出てみると、海岸縁の歩道、ムードあります。

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この夜は、サッカーワールドカップ、Euro2012の準決勝。ドイツとイタリア戦で、どこのワインバーも

人がいっぱい!!

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ドイツを破り、翌日の新聞1面で大騒ぎでした。

サッカー応援グッズには、キティちゃんも人気なようで・・・

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朝のタオルミーナのホテルから、朝焼けを眺めていました。

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朝、散歩しながら、活動しているエトナ山を眺望に行ってきました。

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タオルミーナも、歴史の重なりが、楽しい街です。

コラムは、ヨミウリオンラインで。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120824-OYT8T00630.htm

 

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2012.08.25

南イタリアの旅から(4)~シチリア・シラクーサ

南イタリアの旅5日目は、

アグリジェント→ノート→シラクーサ

いよいよシチリアの旅も、ギリシャ植民都市の栄華のハイライトを訪ねる場所に近づきます。

アグリジェントでランチを終えて、ノートに向かいます。

ここは、1600年代の大地震で街全体がほぼ瓦解、16キロほど離れた場所に引っ越したニュータウンで、バロック都市として再生されました。

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貴族の館のバルコニーを支えるのは、水兵たちを迷わせるセイレーン。

バロックしてます。

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ここは図書館として保存されていますが、ふつうの家のバルコニーもおしゃれです。

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この街が気になったら、ヨミウリオンラインのコラムを読んでみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120824-OYT8T00630.htm

 

 店先では、ワインやら操り人形やら、

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 ピメント入りの魚の稚魚の塩辛みたいなのがおすすめ。

それから、ドライトマトが1.5ユーロで安いし、特産のピスタッチオ入りのジェノベーゼソースはパンに塗ってワインのおつまみに。

 

夜はシラクーサ泊まり。

旧市街、オルティージャ島のレストランへ。港に面した地元の素朴なレストランです。

 

12062707.JPGワインも地元価格。10-15ユーロで楽しめます。

のどを潤すのに、まずはロゼワインをいただきました。

2011 Eolo Rosato

30%ネロ・ダヴォラ、30%シラー、40%サンジョヴェーゼ。

ぎんぎんに冷やして、水代わりみたいに、飲んでしまいました。

あれ、気がついたら、こんなになくなっちゃって・・・。

前菜の野菜のカポナータなどと一緒に。

 

 

 

 

 

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この日は、白尽くしで。

2011 Surya Bianco

インソリア70% シャルドネ30%。

白い花系の香りとエキゾチックなフルーツの香り。

インソリアのアーモンドの風味はこの島では捨てがたいものになってきました。

造り手のジャンニ・ゾニン・ファミリーは、アグリジェントの北のカルタにセッタも位置します。

oasis of the traditions which we wan to defend. がキャッチフレーズ。

先住民シクリの王にちなんでつけられたらしい醸造所の名称は、Principi di Butera。

 

 

12062709.JPGグリッロ100%。

プーリア発祥の品種ですが、フィロキセラの蔓延で、シチリアに移り、1930年代には、シチリア島の60%で栽培されていたのだとか。

マルサーラの主要品種ですが、辛口の白にも仕上がります。

生産者はPollaraファミリー。

ここは、パレルモから車で内陸に1時間ほど。

「ゴッド・ファーザー」で知られるコルレオーネ村唯一のワイナリーです。

岩山に張り付くように位置する村には、さんさんとシチリアの太陽が降り注ぎます。

「ゴッド・ファーザー」のラストシーンでは、主人公が、このコルレオーネの赤ワインを飲みながら、ブドウ畑の下に崩れるようにして天国に旅立つ姿がありました。

 

 料理は、リゾットを中心に、

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12062712.JPG 12062713.JPGデザートワインに、

Moscato di Sirakusa.

モスカートは、ここシラクーサやノートの特産。

輝くゴールドイエローの外観、

フローラルで、嫌みのない甘みが魅力的。

 

 

 

 

 

 

 

 

デザートは、シチリア名物、リコッタで作ったクリームのカッサータを砂糖でコーティング。特産のピスタッチオ風味です。

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外に出てみると、月がきれいでした・・・

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 翌日は、シラクーサの旧市街を探索。

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12062717.JPG 12062718.JPGチーズやソーセージ、どれも美味しそう!

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12062720.JPGこんなユニークな人形たちにも魅惑されます。

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シラクーサの考古学地区を歩きました。

ヨミウリオンラインのコラムに詳細があります。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120810-OYT8T00673.htm

 

考古学博物館の目玉は、ランドリー名のヴィーナス。

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こちらは、ファサードにバラ窓が施されているサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会。

カタローニア式アーチがバランスよく。ギリシャ時代のカタコンベに通じているとか。

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近くのカフェで、きょうはナスとトマト、サラミが載ったピッツアとビールでランチ。

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今回のシラクーサのガイドさんは、バイクに乗ったナイスミドルでした!

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2012.08.25

南イタリアの旅から(3)~シチリア・アグリジェント

4日目は、マルサーラ→古代カルタゴ遺跡の残るモツィア→マルサーラ→セリヌンテ→アグリジェント

 

海洋民族、フェニキア人が活躍した古代国家カルタゴに関心のある方は、ヨミウリオンラインの記事をチェックしてみてください。2ページ目最後には、フェニキア文字も載せました。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120726-OYT8T00896.htm

 

今日のランチは、マルサーラに戻ってから。

ここにも、ワイン街道がありました。

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カジュアルカフェで、クイックランチ!

パラソルの下で男性も女性もジェラートをかじっていました。

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マカロニケーキを注文すると、

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中から、ゆで卵が顔を出しました。

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みずみずしいトマト、オリーブ、そしてモツァレラの盛り合わせ。

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もちろん、ジェラートもいただきました。今日は、レモンとカフェの組み合わせ。

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ギリシャ植民都市のセリヌンテを経て、アグリジェントへ。

セリヌンテのことは、ヨミウリオンラインのコラムでどうぞ。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

 

夜は、アグリジェント泊。

広いガーデンのあるレストランで食事しました。ヨーロッパの観光客でいっぱい!

 

12062608.JPG最初は、乾いたのどを潤したい! 

 

Mionetto Prosecco di Valdobbaiadene DOC

プロセッコ最大規模の生産者、ミオネット社。カフェには、必ず置いてある定番中の定番。

香りは弱めだけれど、フレッシュできりりと辛口。

う~ん、胃が刺激されてきました。

 

 

 

 

 

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白は、

2010 Regaleali Bianco

造り手は、シチリアを代表するコンテ・タスカ・ダルメリータ。19世紀、当時の支配者ブルボン家から爵位を受けた貴族だそうな。

小麦栽培の歴史が長く、1950年代半ばから本格的にワイン醸造に取り組み始めたようです。

 1960年代にリリースした、このRegaleali Biancoが、当時のシチリアワインのレベルを遙かに超えるものだったので、名前が知られるようになりました。

インツォリア、グレカニコ、カタラット。柑橘系の爽やかな甘みとともに、ミネラル感もたっぷり。

イスラム支配下のころ、このあたりはレハル・アリ(アラーの家)と呼ばれていたところから、ブランド名がついたとか。

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赤はやはり、DOCGを試したくなりました。

2008 Cerasuolo Di Vittoria DOCG

ネロ・ダヴォラ30%、フラッパート70%。

2005年にシチリア初のDOCGに認定されました。

レパントの海戦の立役者、そしてシチリア総督だったマルカントニオ・コロンナの娘、もでぃか伯に嫁いだヴィットリアに捧げた高貴な赤。

生産者は、創業をさかのぼれば100年以上になるアヴィデ社。ラグーザの近くにワイナリーがあり、古代ギリシャ人には、メソポタミウムの名で知られた場所でした。

濃い紫がかったルビー色、赤い果実、華やかなチェリーの甘い香りが広がります。タンニンは穏やかで、バランスのとれた味わいです。

 

 

 

料理は、魚介を中心に・・・

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白をもう1本追加しました。

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2010 Chiaramonte Ansonica

 

アンソニカ100%。

ペールグリーンの涼しげな色合いと、ハーブの爽やかな香り、ナッツ系のやわらかな味わいが、特徴的。

いや、この地元品種、本当に美味しいです!!

生産者は、シチリア西部、トラバーニ近くに位置するフィリアート社。

1990年代にオーストラリアの醸造テクニックを導入し、品質が格段に向上したそうです。

ちなみに、キアラモンテ家は、14世紀後半、スペインの属領支配が始まる直前に権勢をふるった名家の名前だけれど、関係があるのかしら?

 

 

5日目は、アグリジェントの探訪から始まりました。

アグリジェントは、見所がいっぱいです。ヨミウリオンラインの記事はこちら。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

 

ランチは、アグリジェントのカフェで。ライスサラダとたっぷりトマトのサラダ、そしてプロセッコも忘れずに・・・。

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2012.08.19

南イタリアの旅から(2)~シチリア・マルサーラ

3日目は、パレルモ→モンレアーレ→セジェスタ→マルサーラ。

今回、16日間の旅をコーディネートしてくれたのは、国際基督教大学名誉教授の川島重成先生(右)。

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大学の大先輩でもあります。西洋古典、ギリシャの専門家です。

シチリアの古代遺跡を巡るには、こういう専門家と行くのが一番!

しかも、旅の参加者にはラテン語の専門家や哲学の専門家、植物学の専門家がいて、久しぶりに、楽しいお勉強の日々でもありました。

 

モンレアーレの屋台で、絞りたてのオレンジジュースをごくり。

オレンジの旬は5月までだそうですが・・・。

元あった屋台では、オレンジシャーベットを入れてしゃりしゃり感を出していたらしいのですが、今回はごくごく普通のフレッシュオレンジジュース。2ユーロ。

 

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このあたり、かわいらしいビーズ工房がありました。

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近くで、ランチをとりました。

ブッフェスタイルで、軽く。ラタトゥイユ風のものや、ナスとトマトのチーズ焼きなど、グリル野菜をたっぷり盛り合わせ。白のテーブルワインをお供に。

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ジェラートのデコレーションがとっても美味しそう! 

前回触れた果物の形をしたマルトラーナは、プチギフトとして重宝されているようです。

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私は、スイカのジェラートをデザートにいただきました。

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ここから、セジェスタに向かう道は、ブドウ畑が続きます。

カタラットをはじめとする白ワインの有名産地アルカモも途中にあります。

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セジェスタの話は、読売オンラインの旅日記をご覧ください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

きょうの宿は、塩で名高いトラーパニとマルサーラのちょうど中間くらいにある、ワイナリーのリゾートホテル。

Resort Baglio Oneto

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レセプション横のスペースには、古いブドウの搾り器などがインテリアとして置かれています。

 

アウトドアで食事することにしました。

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夕暮れ時の地中海です。

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Baglio Oneto リゾートホテル自家製のワインをいただきました。

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12062519.JPGまず、軽めの白です。

Dara Bianca 2011

アンソリア(アンソニカ)100%。

ややグリーンがかったイエローレモン色。白い花のような香りが気持ちを和らげてくれます。

 

リパリ島を訪問したとき、紀元前16世紀ごろ、イタリア半島から渡って住みついたのがアンソニア人と聞きました。この人たちが持ち込んだ品種なのでしょうかね。

 

 

 

 

 

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ちょっと凝縮感のある白をもう1本。

Imaginari 2009

グリッリョ100%。

ホテルの前の畑で栽培されていました。

色調はゴールドで、より粘性がある感じ。

白桃のような濃厚な味わいと、ややウッディーな香りも楽しめました。

 

 

 

 

 

 

12062521.JPG赤は、昨日に続いてシチリアの定番を。

Nero D'avola 2009

ネロ・ダヴォラ100%。

スパイスを感じる、かなり濃厚な印象でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12062522.JPGマルサーラといえば、英国人ジョン・ウッドハウスが1773年、酸化しやすい白ワインを酒精強化して仕上げた「マルサーラ」が有名です。

 

もちろん、このワイナリーにもありました。

Marsala 2002

グリッリョ、カタラット、アンソリカのブレンド。

焦がしたアーモンド、ハチミツの香りが心地よく。

アルコール度19%。チーズやデザートだけでなく、食中酒としても重宝しそうです。

 

 

 

 

ここのレストランの売りは、クスクスでした。

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最後に、ホテルの地下にあるセラーにお邪魔しました。

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案内してくれたマネージャーさん、遅くまでありがとうございました!

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マルサーラに関しても、読売オンラインの旅日記をご参照ください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120726-OYT8T00896.htm

 

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)