2009年12月アーカイブ

2009.12.31

☆2010新春福袋☆~ワイン福袋にも注目!

皆様、福袋の下調べはほぼ完璧?でしょうか。


もちろん、プランタン銀座のワイン売場にも見逃せない福袋がずらりと揃います。


正月ぐらい、日常飲みよりもちょっとよいものをと考えていらっしゃる方に、ワイン売場でめきめき実力をつけている若手スタッフのKさんから、注目の情報をゲットしました。

 


その名も、
「ブルゴーニュ優良醸造家ワイン福袋」 (4本セットで税込21000円、限定24袋)

そっと中身を聞いてしまいました!

 

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1)2005ペルナン・ヴェルジュデス ブラン プルミエ・クリュ (ドメーヌ・ラルール・ピオ)

 「しっかりと凝縮した果実味と上品な酸味。ピオの実力が発揮された逸品」


 

2)2004ジュヴレイ・シャンベルタン プルミエ・クリュ プティット・シャペル(ドメーヌ・コンフュロン・コトティド)

「熱狂的ファンも多いヴォーヌ・ロマネで最古の生産者の一つ。シャペル・シャンベルタンの南側、南東部に位置する一級畑です」(実は、この私もファンの一人です!)

 


3)2002ボーヌ プルミエ・クリュ エプノ(ドメーヌ・ミユッシィ)

「熟成により、シンプルな果実の魅力が開花。イチゴやチェリーの赤い果実の風味がやさしく香り、エレガントな味わいに」

 


4)2006シャブリ プルミエ・クリュ ラ・フォレ(ドメーヌ・ルエ・エ・ヴァンサン・ドーヴィッサ) 「シャブリのお手本ともいえるクラシックな造りを守る、評価の高いドメーヌです」


 
どれも1級畑、ヴィンテージは2002年から2006年まで様々でそれぞれに楽しめそうです。

 

 

合わせて、福袋情報のグルメ福袋編もご参考に。

私は、ブルガリアやスペイン、ポルトガルなどが組み合わされた「旨安! ハイ・コストパフォーマンスワイン6本セット」(税込8400円、限定60袋)を狙っております。

それから、運試しができる、「新春スパークリングワイン運試しお楽しみ袋」(税込2100円、限定100袋)も、初売りらしい企画で楽しそう!

 

 

皆様、では、よいお年をお迎えください。

来年も美味しいワイン、お気に入りのレストランを、筆の向くままにお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお付き合いくださいませ。

1月2日の初売りに、皆様の素敵な笑顔とお会いできることを楽しみにしております。

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2009.12.30

シャンパーニュ忘年会

年末の27日、銀座8丁目の「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」の忘年会に参加しました。

 

09122900.jpg有名ソムリエ、阿部誠さんのお店です。

総勢53人で、

14本のウェルカムドリンク(Gomonnet-Gonet Brut Tradition NV 750ml PN50/Ch50)に加えて、

19本のマグナム(1500ml)と、

3本のジェロボアム(3000ml)を空けたことに。

 

シャンパーニュが最も美味しいといわれるマグナムで飲めるありがたい機会でした。


 

 

 

ワインリストは以下の通り。ソムリエさんの一口コメントも添えておきます。


 

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1)NVポール・ロジェ ブリュット レゼルヴ(1500ml)
エペルネにあるメゾン、ヴィクトリア女王に愛飲されて英王室御用達に。シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエ同率。

 


2)1998ポール・ロジェ ブリュット ヴィンテージ(1500ml)
同メゾンの地下セラー温度が他のセラーと比べて低く、その分ゆっくりとした熟成が特徴。細かな泡立ち、滑らかな舌触りが楽しめます。シャルドネ60%、ピノノワール40%。


 

3)NVルネ・ジョフロワ ロゼドセニエ(1500ml)
シャンパーニュ地方で1番収穫開始時期が早い太陽に恵まれたキュミエール村で、セニエ方式で造られるロゼ。ピノノワール100%。華やかで赤系果実のアロマ、スパイス香があり、バランスの良い仕上がり。


 

4)NVエドシック モノポール ブルートップ ブリュット(1500ml)
歴史あるメゾン。1998年に引き揚げられた沈没船から発見されたのはこのアイテムで、80年間海底にあってなお完璧な状態で熟成。ポテンシャルは計り知れません。ピノノワール70%、シャルドネ20%、ピノムニエ10%。


 

5)NV フランク・ボンヴィル ブリュット・セレクション グランクリュ (1500ml)
アヴィーズ村にある小規模生産者。11月末に日本に入荷したばかり。シャルドネ100%。厚みのある仕上がりだが、飲みやすい。


 

6)NVアルフレッド・グラシアン ブリュット(1500ml)
ベースになる全てのワインを樽熟成、樽醗酵させる数少ない生産者。3-4年使用したシャブリ樽を使っているそう。「適度な骨格と円熟さをワインに与えつつ、ブドウ本来の味わいも見失わない堅実な造りは見事」と、阿部さんは絶賛。シャルドネ40-45%、ピノノワール40-45%、ピノムニエ10-20%。


 

7)NVアルフレッド・グラシアン ブリュット(3000ml)
通常ボトルの4倍サイズのジェロボアム。よりまろやかさが際立つような・・・と、これは私の感想です。

 

 

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8)NVペトロワ・モリゼ ブラン・ド・ブラン(1500ml)
白桃や洋ナシノアロマにマグナムらしい酵母の香りが。程よい熟成感が楽しめる。シャルドネ100%。焼きたてクロワッサンとも相性抜群。


 

9)2005ヴェット・エ・ソルベ ブラン・ダルジル(1500ml)
「彼のシャンパーニュを味わったらもう他のものは飲めない」と、シャブリの作り手に言わしめたそうな。シャルドネ100%。日本ではまだお目にかかることが少ない気がしますが、アンセルム・セロスの弟子的なベルトラン・ゴトローのドメーヌなのですね。


 

10)NVドノン・エ・ルパージュ レコルト・ノワール(1500ml)
キリメジャン土壌が叶えるフレッシュで繊細なブラン・ド・ノワール。ピノノワール100%。エレガントな果実味とフィネス。


 

11)NVジョゼ・ミシェル ブリュット カルト・ブランシュ(1500ml)
ピノムニエ70%、シャルドネ30%。熟成型の優雅なピノムニエを造り出すドメーヌ。「シンプルな古典的原理を応用する職人」との評。


 

12)1998ジョゼ・ミシェル スペシアル・クラブ(1500ml)
ピノムニエ50%、シャルドネ50%。リンゴの蜜のようなふくよかな果実味と柔らかい酸味が広がります。


 

13)NVジャクソン・キュヴェ 733 (1500ml)
1898年に創業100周年を記念して発売された「キュヴェ1」から数えて733番目になるといいます。繊細かつ飲み応えのある長い余韻が特徴。老舗ジャクソンは、ナポレオン皇帝からの寵愛を獲得、皇帝自身の結婚式にも振る舞われたというエピソードがありますね。シャルドネ52%、ピノノワール24%、ピノムニエ24%。


 

14)NVフィリポナ ブリュット レゼルヴ(3000ml)
余韻も長く、いきいきと力強いシャンパーニュ。好きですね、これ。

 

 


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今回は立食式。
どれもシャンパーニュのためにあるようなお料理ばかりが並びました。
海の幸とオリーヴのマリネ
スランス産鴨のスモーク ドライフルーツ添え
スモークサーモンとモッツァレラチーズのサラダ
ミニクロワッサン(あつあつ、酵母の香りがシャンパーニュと合います)
マッシュルームとホウレンソウのキッシュ
ポークのポトフ コンソメ風味
ジャガイモのグラタン
ポルチーニ茸のリゾット(イタリア米カルナローリを使った本格派)
ティラミス(甘さ控えめ)

 

思い残すことなく、シャンパーニュをたくさんいただきました!!

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2009.12.29

再び、西麻布「ラ・ボンバンス」で

先日ご紹介した西麻布の「ラ・ボンバンス」が、年明け、現在の場所から六本木通りを100メートルほど渋谷寄りに引っ越すことになりました。

13席でいっぱいになるちょっと手狭な旧店舗を惜しみつつ、再訪することにしました。

 

本日持ち込んだのは、先日プランタン銀座で購入した、

2002ルイ・ロデレール クリスタル

 

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「世界最古の最もゴージャスなキュヴェ・プレステージュ」――そんな形容詞がぴったりな一品。キュヴェ・プレステージュとは、格付け100%のグラン・クリュで、しかも良作の年に収穫されたブドウのみで造るシャンパーニュをいいます。


 

1876年、ロシア皇帝アレクサンドル2世が専用シャンパーニュとしてルイ・ロデレールに特別に造らせたのが始まりといわれます。もちろん、ボトルも特別仕立ての美しい透明なクリスタル製。

 

当時、皇帝の暗殺を企てる者が爆薬などを忍ばせぬようにと、瓶底が平らになっているのが特徴ですね。

 

 

繰り返しになりますが、自社畑の中でも100%グラン・クリュから選ばれた最高のブドウで、しかもブドウの出来が良い年にだけ造られるシャンパーニュです。シャルドネ45%、ピノノワール55%。瓶詰め後の熟成は6年間にも及び、プレステージ・シャンパーニュの中でも長期熟成を誇るタイプ。澱とともに5年間熟成されることによって、旨みがふんだんに溶け込み、、より深い味わいに。

オレンジがかったグリーンの輝きの残る濃い目のイエロー。柑橘系やフランボワーズなどの香りに続き、豊かで柔らかなアタック、どこまでも繊細でクリーミーな泡が口の中で優雅にはじけます。バターで焼いたクロワッサンやココアのような味わいも。芳醇で骨格もしっかり、心地よい余韻が長続きします。

 

それにしても、正統派ヌーベル・ジャポネーズには、エレガントなシャンパーニュが合います!

 

さて、本日のお料理ですが、旬の素材を生かして、こんな具合・・・

 

近江蕪のすり流し すり柚子と炙り白子、キクラゲ、メカブの薄葛仕立て

 

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じゅれっタイガー

09122603.jpg(タイガーはトラフグにかけてあります! 揚げた皮の食感が楽しい)
 

しらす入りのチーズパン、金目鯛の炙り寿司、ワカサギのフライとバジルタルタル

 

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茶碗蒸し三冠王

09122605.jpg(フォアグラとフカヒレ、それに黒トリュフ。やり過ぎになりがちなメニューなのに、岡元シャフの手にかかると上品にまとまっちゃうから不思議)

 

 

焼き~すみSeikoリゾット


09122606.jpg(せいこ蟹はメスの子持ちずわい蟹のこと。オスと比べて体は小さいけれど、内子と外子、それにとミソがたっぷり。自家製のカラスミも加わって、今日最高の美味!!!)

 

29料理 マロンゾーラ

09122607.jpg(岩手の地鶏の肉料理、最近岡元シェフがお気に入りの栗とゴルゴンゾーラペーストの組み合わせ、そして早くも鹿児島産の焼きタケノコ添え。南北に長い日本列島の自然の恵みの豊かさに、改めて感謝ですね)

 

アラ鍋です。

09122608.jpg(揚げた海老芋がアクセントになっています)
 

09122609.jpgアラ鍋には、やはり日本酒、でしょうか。


十四代「特別本醸造」本丸生詰(山形県村山市、高木酒造)

 


「秘伝玉返し」とありますが、アルコール添加に自社の純米粕取り焼酎が使われることから付けられたといいます。

 

上質な甘味がふくよかに膨らみます。太陽の光をいっぱいに浴びた蜜柑のような芳醇さが味わえて、アラ鍋とベストマッチでした。

 

 

旬野菜の一皿。

 

09122610.jpg今日は、キンジソウのお浸しが付きました。

 

 

このあと、フグ雑炊と、定番の白いコーヒーゼリー+黒ゴマシャーベットが付きました。

 

新店舗に移る「ラ・ボンバンス」にも、来年注目です。

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2009.12.24

銀座にニューオープンの「NAPA」で

銀座5丁目に12月初めニューオープンした「NAPA」に行ってきました。

女子だけで忘年会、なので、飲んで食べて、また食べて・・・。

数々のレストランを仕掛けるスティルフーズの鈴木成和社長が「ナパな気分」(?)でつくった店で、私も最近はまっている、カリフォルニアイタリアン。

 

ワインは、カリフォルニアを中心に、オーストラリアやニュージーランドなどコストパフォーマンスのいいニューワールド系がそろっていました。リストも、シャルドネ、ピノノワール、カベルネソーヴィニヨン、シラーズ、ジンファンデルなど、品種別に整理されているので、とっても見やすい!
トレフェッセン、シルバーオーク、ダリオッシュ、グレースファミリー、ボンドなど、ちょっと背伸びして飲みたいなと思うカリフォルニアも充実かつ価格がリーゾナブルなところ、気に入りました。

 

今回いただいたのは、
2005アーガイル・ヴィンテージ・ブリュット(米オレゴン州・ウィラメットヴァレー)
2007ミルトン シュナンブラン(ニュージーランド・ギズボーン)
2007カレラ ピノノワール キュヴェV(米カリフォルニア・セントラルコースト)


 

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最初の泡は、米オレゴン州産で、ワインスペクター誌年間世界最高のヴィンテージ・スパークリング。熟した洋ナシなどの果実味いっぱい、クリーミーな仕立てで、香りの広がりに幅がありました。「アーガイルのスパークリングを初めて飲んだ時、この分野でのオレゴンの将来性を確信した。新世界で造られるスパークリングの中で、最も美味しくて出来の良いものである事は確かである!」と、ロバート・パーカーもべたほめのよう。泡好きな私は、どんな料理がきても、ずっとこのスパークリングを飲み続けたいと思いました。ロデレールのカルテットブリュットが品切れだったので、こちらにしましたが、当たりです。
 
白は、ニュージーランドのシュナンブランを選びました。1984年にミルトン夫妻が設立したヴィンヤーズ。フランスとドイツで修行した夫妻は、シュタイナーのバイオダイナミックス理論に出会い、89年、ニュージーランド初のオーガニックの公的認証を取得。シュナン・ブランと遅摘みリースリングが特に有名で、高い評価を得ています。パイナップルなどトロピカルフルーツやハチミツの風味が広がり、フォアグラのソテーなども美味しくいただけました。

 

「きれいな赤ワインが飲みたい!」という女子たちのリクエストで・・・入門編のカレラを。ラズベリーの香り、ハーブのニュアンス、まとまりのある酸、滑らかなタンニン。同じカレラの、ジェンセンやミルズのように、枯れた大地の味覚の広がりは望めないものの、日常飲める「きれいなピノ」のお手本のような気がします。シンプルなパスタやポークのグリルなど、よく合いました。

 

さて、料理を一気にご紹介しましょう。

 

まず、アミューズとして、貝の形のお皿でサービスされたミルキーなモッツァレラ。


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田舎風パテ・ド・カンパーニュ(写真を撮る前にだれかがナイフで切り分け! 肉食系女子が多いもので)

 

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生タコのカルパッチョ

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ロメインレタスとベーコンのシーザースサラダ ベーコンが迫力です。

 

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トリッパのトマト煮 ペコリーノチーズとともに

 

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クリスピーな薄焼きマルガリータ

 

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インカのめざめとインゲンのジェノバ風

 

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フォアグラのソテーと舞茸のフリット 白インゲン豆のピューレ添え

 

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ワカサギのカルビオーネ

 

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パルミジャーノと黒コショウのカッチョ・エ・ペペ

 

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福島県産キラキラポークのグリル

 

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最後、グラスに残ったピノで、チーズをいただきました。

 

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それにしても、よく食べたなあ。

 

ワインのサービスで、こちらが合図しないと気がつかないなどややぎこちなさを感じましたが、恐らくニューオープンで、スタッフがまだ慣れていなかったのでしょう。

素材の個性を生かしたシンプルな料理をわいわいと、楽しく美味しくいただきました。

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2009.12.21

アンジェリーナでクリスマス会

私が主宰するワイン講座のレストラン実習は、プランタン銀座の「サロン・ド・テ アンジェリーナ」で行っています。

私がセレクトした各国のワインそれぞれに、塩川シェフが季節感のある料理を合わせてくれる企画。

ワインもさることながら、「料理が工夫があって美味しい!」と、生徒さんになかなか好評なんです。


12月は、クリスマス会を兼ねて、クリスマス定番のアレンジ料理も並びました!


ワインリストは次のとおりです。


09121801.jpgNVブリュット・マジュール(アヤラ)
2008グリューナー・ヴェルトリナー オベール・シュタイン(フーバー)
2008エレウジ・ペコリーノ(マラミエーロ)
2004M2(テルモ・ロドリゲス)
2002シャトー・カントメルル
2006ピノノワール(ナヴァロ・ヴィンヤード)

 

 

09121802.jpg「オートクチュール的」と表現される小規模生産者、アヤラのシャンパーニュは、英王室御用達とか。シャンパーニュ地方アイ村に1860年設立された老舗です。

これはスタンダードなタイプで、ピノノワール50%、シャルドネ30%、ピノムニエ20%。

きめ細かな泡がいきいきとしていて、果実味豊かでパワフルなシャンパーニュ。

「シャンパンを飲むとクリスマスの季節を実感できて、何だかうきうきしてきますね」と生徒さん。

 

料理は、ガレットに詰めたピエダングロワ ブーケ風。ブルゴーニュ産のマイルドでクリーミーなウォッシュタイプのチーズに、フルーツトマトやイチゴの甘酸っぱさがアクセント。

 

09121803.jpgシャンパーニュに、ほんとよく合います。

 


 

09121804.jpgオーストリア・ドナウ川流域にあるトライゼンタールで、4代続くフーバー家。ドイツや仏アルザス、それに南米などで修業を積んだ4代目、マルクス・フーバー氏が2000年から醸造を担当しています。

有機栽培、かつ植物と天体との関係に配慮した農法、ビオディナミも実践。さすが、ルドルフ・シュタイナーのお膝元ですね。


オーストリアを象徴する白ワイン品種グリューナー・ヴェルトリナーは、最近人気。

手ごろで美味しいものが買えるようになりました。

フレッシュで、白コショウを思わせるスパイシーさが特徴です。

 

 

昆布〆した金目鯛のカルパッチョは、粒マスタードソースで。

 

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09121806.jpg2本目の白ワインは、ちょっと珍しいイタリアの品種、ペコリーノを取り上げました。

外観は深みのある黄金色です。

近年再認識されている土着品種で、アブルッツォ州などアドリア海側で栽培されています。

ペッコラ(羊)が語源。牧草地を求めて季節ごとに山から谷へと移動する羊たちもこのブドウを食べたそうです。エレウジは、古代ギリシアの都市。豊作の女神デメテルが密儀を行う季節が羊たちの移動時期と重なるので、「エレウジ・ペコリーノ」の名前が誕生しました。

2007年が初ヴィンテージ。

 

私の印象は、柑橘系フルーツやアニスの香り、柔らかな酸味と夕張メロンの皮に近いところの果肉の味わい、しっかりミネラル感もあり、若々しいけれど厚みを感じるワイン。

生徒さんの評価も上々でした。

 

里芋の魚介詰め揚げ サフラン風味の野菜を添えて。 

  09121807.jpg中からじゅわっと魚介のエキスが流れ出し、こちらの料理も大人気!

 

 

 

09121808.jpgスペインのリオハと並ぶ高品質ワイン産地、リベラ・デル・ドゥエロで、テルモ・ロドリゲスが造る赤ワイン。

品種はテンプラニーリョ100%。

テルモ氏は、スペインで忘れ去られ放っておかれたブドウの古木を蘇らせていることで有名です。

 

渋みもしっかり、でも繊細なイメージです。

 

 

 

 

料理は、クリスマスらしく、七面鳥のオレンジソース煮を合わせました。 

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09121810.jpg2本目の赤ワインは最初ローヌを考えていたのですが、クリスマスだからボルドー格付けワインを入れることに。

マルゴー村の南にある5級シャトー。シャトー名は「さえずるツグミ」という意味。

 

酸味はまろやか、タンニンもきめ細かくて、今飲んでも十分楽しめました。

 

 

 

 

 

牛フィレ肉のローストビーフにヨークシャープディングを添えて。

 

09121811.jpgクリスマス気分がどんどん盛り上がりました。

 

 

 

 

09121812.jpg3本目の赤ワインは、私がカリフォルニアから持ち帰ったメンドシーノ郡アンダーソンヴァレーのピノノワールを出しました。


ワインカントリーの最北端に位置するブドウ畑は、ナヴァロ川に沿って広がっています。太平洋から運ばれる涼風と霧によって冷涼な気候が維持されています。

米国では栽培が難しいといわれてきたピノノワールの産地として、めきめき実力をつけている地域でもあります。

ナヴァロ・ヴィンヤードは、1970年代に設立された同地域のパイオニア的存在。

フランボワーズやスミレの甘く華やかな香り、シナモン、ココナッツ・・・。ソフトな渋みが心地よく、立体感があってパワフル。


カリフォルニアのピノも、生徒さんからかなりの高得点をいただきました。


料理もおしゃれです。サラダ茄子のバルサミコマリネ ミモレットとハチミツのピッツァ添え。

 

09121813.jpg チーズとハチミツで、頬っぺたが落ちそう。

 

 

 

デザートは、グレープフルーツのゼリー&ソルベ。

 

09121814.jpgそして、生クリームと栗だけで作ったマロンシャンテリ。このお菓子、1950年代に東京會舘の初代製菓長が、モンブラン(白い山)にヒントを得て発案したものだそうです。

 

お皿に載った小さなサンタさんは、私のはトランペット吹きでしたが、各皿皆違いました。
 

メリークリスマス!!

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2009.12.19

スパークリングワイン飲み放題!のランチ

早いもので、もうすぐ2009年も終わりです。

ブログに書いておきたかったのに書けていないワインや料理が結構あって、なんだかあせってきました!

そうそう、11月に出掛けた恵比寿のカリフォルニア・イタリアン「リコス・キッチン」もその一つ。


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店内は、こんな楽しいイラストが白壁に描かれています。

 

09121702.jpg女性好み?かな。

 

週末のランチで訪れたのですが、1人2000円のスパークリングワインセットというのがお得でした。食事中おかわり自由、つまり飲み放題です。

ちなみに、グラス1杯は1050円から。

 

スタッフおすすめの米ワシントン州コロンビアヴァレーのスパークリングワインです。

  09121703.jpgドメーヌ・サン・ミッシェル ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールの2種類。

シアトルのあるワシントン州は、米大陸の北西部、カナダのブリティッシュコロンビア州と国境を接しています。1978年に設立されたこのドメーヌは、現在米国で2番目に大きなスパークリングワインブランド。

シャンパーニュと同じく瓶内二次発酵で造られます。シャンパーニュほどの芳醇さや繊細さは期待できませんけれど、気軽なランチならばこれで十分!!

 

ブラン・ド・ブランは、シャルドネ主体。いきいきとした酸と弾けるような泡が心地よい刺激になって舌から伝わってきます。辛口で、青リンゴのようなフレッシュな味わい、ココナッツのような香りが広がります。

一方のブラン・ド・ノワールは、ほんのりピンク色のロゼスパークリング。品種の表記が残念ながらありません。地域からいって、ピノノワールではなさそうですが。ラズベリーのソフトな甘酸っぱさが印象的。魚でもチキンでも、よくマッチしますね。

 

お料理は・・・前菜とメイン、それにデザートが選べます。

アミューズのキッシュに始まり、

 

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前菜は軽く炙ったカジキマグロとパルミジャーノチーズ

 

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それに、カブの入ったシーザースサラダも注文。

 

09121706.jpg野菜がとってもフレッシュです。

 

メインは、珍しく魚の炭火焼をチョイス。ノドグロだったかなあ。


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一緒に行った友人は、比内鶏のグリル。

 

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デザートは小ぶりのチーズケーキ。

 

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ワインセラーをのぞくと、カリフォルニアと日本ワインが中心。

 

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日本ワインは、勝沼醸造や中央葡萄酒の甲州や、シャルドネ、龍眼、ケルナーなどの品種が揃っています。
店の10周年記念として、スペシャルサンクスワインリストがありました。ターンブル、ケイマス、ハーランエステイト、グレースファミリー、マヤなどが、通常の半額程度でサービスされていました。といっても、マヤのカベルネソーヴィニヨン(1999年)は8万4000円。なかなか手が出ませんね。

 

カリフォルニアイタリアン、最近日本でも人気があるようですが、要するに、素材そのものを生かし、野菜をたっぷり、魚もレアで、ソースやスパイスはアジアンテイスト、チーズを使い、でも全体的にさっぱり味・・・というのが私の印象。日本人のテイストには合っている、のでしょうね。

 

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2009.12.18

一杯の酒から生まれる『酒縁』の力

関西発、酒の雑誌30周年

  • 酒が創り出す創造のエネルギーについて熱く語る、「月刊TARU」の高山恵太郎編集長

 正月用の日本酒の出荷に向けて、木樽づくりに大忙しの現場が、先日、テレビのニュースでクローズアップされていた。

 そういえば、関西発の酒の総合誌「ほろよい手帖 月刊TARU(たる)」が創刊30周年を迎えたと聞いた。

 出版文化が育ちにくいといわれた大阪で、日本酒からワインまで酒のあらゆるジャンルを網羅して、また、単なるグルメ情報にとどまらず、世界中の酒にまつわる文化やライフスタイル、人間模様をつづった多彩な記事を発信し続けている。B5版100ページほど。約8万人の読者は全国に広がっている。

  • 創刊30周年を記念して、30年前の世相を特集

 「TARU」の東京支社は、やはりというか、酒文化を語るには欠かせない場所、銀座にある。週に1度は上京するという高山恵太郎編集長(66)に話を伺うことにした。

 湘南育ちの高山さんが、人情味あふれる食い道楽の街大阪に魅せられたのは、広告代理店の営業マンとして1970年の大阪万博を担当したのがきっかけだった。

 もともと出版の仕事に携わりたいと思っていたが、「食文化も酒文化も西高東低。それにこだわった雑誌なら大阪で勝負できる」と考えた。そして、「おもろいな。やりなはれ」というサントリーの佐治敬三社長(当時)の励ましの言葉に背中を押された。万博から約10年が過ぎた、35歳の時だった。

 雑誌タイトルの「TARU」は、多くの酒醸造に用いられる「樽」に由来する。創刊当初は漢字一文字の「樽」だったが、皆に親しまれるようにと「たる」に変わり、3年前、アルファベットを使った今のスタイルになって、よりインターナショナルな雰囲気に落ち着いた。

酒にまつわる80年代の世相

 「昔から王様は樽を好み、王子が生まれると特別に樽を造らせるように命じたといいます。そう、樽は高貴なものなんです。重いのに一人でも転がすことができるし、形もどこかユーモラスで、親しみやすい」と、高山さんはいう。

  • 王貞治現役引退。花束を手に涙をこらえながらファンにあいさつ

 自身、酒を追って40か国以上を訪ね歩いた。藤本義一さん、開高健さん、森繁久弥さんら、豪華な顔ぶれの寄稿に恵まれた。表紙にもこだわり、並河萬里さんや池田満寿夫さん、片岡鶴太郎さんらが作品を提供した。

 現在も、高信太郎さんが書く「酒が綴る亡き落語家の半生史」や石原良純さんの「酒の家系図 石原家の酒 僕の酒」など、人気連載が組まれている。

 同誌11月号では、創刊30周年の特別企画「30年前のお酒 そして社会」と題し、1980年の世相を特集した。

 ジョン・レノンの射殺事件、モスクワ五輪のボイコット、王貞治が引退し、山口百恵がステージから姿を消した年。

 今年8月に訃報が伝えられた大原麗子さんが好演したサントリーウイスキーの名作CM「少し愛して、なが~く愛して」が流行したのもこの年だった。地酒ブームに吟醸酒ブーム、ディスコで流行ったトロピカルカクテルブームなど、酒の世界でも、懐かしいキーワードが並ぶ。いま全盛の発泡酒はまだ登場していない。

飲んで生まれる創造のエネルギー

  • 太宰治ら文豪に愛された老舗バー「ルパン」は銀座に健在

 編集後記で高山さんは、30年の思いを歌に託している。「よにといし おさけのよさを つづりきて ひとりしずかに みととせおもう」

 「順風満帆な30年だったのですか?」と尋ねると、「とんでもない」と、すぐさま答えが返ってきた。

 「酒の雑誌だから3合(号)でつぶれる』と言われ、借金が1億円近くまで膨らんだことも。ようやく読者がつき、レギュラースポンサーが現れるようになったのは創刊4年目から。街の酒屋やバーを回って1冊ずつ売りましたよ。今も決して楽じゃないですけどね」

 「酒を飲むと頭が柔軟になり、発想も豊かになる。酒が造り出す創造のエネルギーこそが文化を生み出す」が持論だ。

  • 銀座5丁目、三笠会館の「BAR5517」でシェーカーを振る名物バーマンの稲田春夫さん

 その例として、こんな話を教えてくれた。

 骨董品が好きだった父親の影響を受けてか、高山さんは陶器に目がない。友人にも陶工が何人かいる。その中の一人が創る酒器は、色も形もなかなかよくできているのに、それで飲むとどうもしっくりいかなかった。ところが、最近久しぶりに庵に立ち寄り、彼のぐい呑みで酒を交わすと、酒飲みにとって何ともいえない素晴らしい感触が味わえたというのだ。

 「彼は若いころ、酒をたしなむ方ではなかったけれど、ここ数年で酒の達人になっていた。『酒を知る』ことで、作品に大きな変化があったのです」

 白く長いあごひげをたくわえた独特の風貌は、どこか哲学者然としているが、高山さんの語り口はどこまでも柔らかく、「酒も人間も好きで仕方がない」という熱い思いが伝わってくる。

 「酒は魂に潤いをあたえ

 悲しみをしずめ

 優しい感情さえも呼び起こす」

 そううたったのは、古代ギリシアの哲学者、ソクラテスでしたっけ。

 「酒は8000年の時が過ぎてもなお、廃れていない。一杯の酒から初めてその人の本音が透けて見えたりもする。最近の若者はあまり酒を飲まなくなったようだが、酒宴ならぬ『酒縁』は大切だよねえ」

 正統派のバーが残る銀座は、バーマンのレベルも高いという。「バーマンは人生相談の達人。欧米では、『人間悩んだら神父に聞け。それでも解決できなかったらバーマンに聞け』といわれるのだから」とも。

 1年間に新たに交換する名刺は3000枚。まだまだ酒縁は広がっている。うれしくて飲み、また悲しくて飲んで生まれる出会いに、高山さんの足は今日も酒席に向かう。

 (プランタン銀座取締役・永峰好美)

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2009.12.16

久しぶりの西麻布「ラ・ボンバンス」

数か月ぶりに、お気に入りの西麻布「ラ・ボンバンス」に行きました。


シェフの岡元信さんとは、開店以来のお付き合い。

プランタン銀座のエコールプランタンでも定期料理講座を開いていただいています。読売新聞土曜夕刊の料理ページも好評のようです。

料亭「福田屋」で修業した岡元さんの料理は日本の素材を十二分に生かした新日本料理とでもいうのでしょうか。ミシュランで星を獲得してから、なかなか予約が取れなくなって、ご無沙汰していたのでした。

 


今回は、ブルゴーニュの白を持ち込ませていただきました。


 

09121601.jpg2006ピュリニー=モンラッシェ プルミエ・クリュ ル・カイユレ(ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール)


 

19世紀には当時のロマネ・コンティのオーナーが所有していたことでも知られる名門ドメーヌ。

1960年代半ば、名醸造家ジェラール・ポテル氏が受け継ぎ、97年から実業家のパトリック・ランダンジェ氏が新オーナーに。設備を一新し、化学肥料の類を一切使用しない栽培法で改革、深みのあるワイン作りに成功しています。コートドールの中で、畑の区画の取得にも積極的なようです。


プス・ドールといえば、本拠地のヴォルネイ村のモノポール(独占所有畑)が有名ですが、モンラッシェの畑に接している「カイユレ」を手に入れ、2004年からリリースしているピュリニーもなかなかです。


トロピカルフルーツのような果実味にあふれ、白い花や新樽のトースト香もあって華やか。ミネラルもしっかり、引き締まった酸も感じられるのですが、全体的にしなやかでエレガントな世界観にまとめているように感じられました。

 


さて、お料理は・・・

(お品書きにはシェフの駄じゃれ(?)も入っています!)

 

09121602.jpg京都加茂茄子と巻き湯葉 ずわい蟹とキノコの餡かけ

 

 

 

09121603.jpgいくらのお浸し、牛ロースの焼きおにぎり、カワハギの寿司とネギフリット、あぶった白子

 

 

09121604.jpgふぉあぐらチーズ勝Let's トリュフソース リーフbaby

トリュフを一枚一枚はがしていくと、ふぉあぐらカツが顔を出します!

 


09121605.jpgタイガー (トラフグ?のたたきなど)

 

 

09121606.jpg地鶏の炭火焼 マロンゾーラ(マロンとゴルゴンゾーラチーズの組み合わせ) 自家製からすみ最強焼き

 

 

09121607.jpgクエの鍋 豆腐、水菜と焼きネギ、そしてアゲ↑海老芋

 

 

 

09121608.jpg旬野菜の一皿

 

 

09121609.jpg29雑炊 (肉ではなくフグでした!) 

 

 

 

09121610.jpgそして、定番の白いコーヒーゼリー


こちらでは、岡元さんの指南で、日本酒もよくいただきます。

 

09121611.jpg御湖鶴 山田錦 純米酒(長野県・菱友醸造)


諏訪の新星といわれるお酒。兵庫県産の山田錦を65%まで磨き上げた純米酒。

 

大正7年創業の蔵元を、6年前から杜氏で現社長の近藤昭等氏が引き継ぎ、再生しました。

黒曜石の産地、和田峠の天然水を仕込み水として使い、キレのよいさわやかな酸が感じられます。蔵元からのメッセージには、「透明感のある酸味がテーマ」とありました。

新鮮な魚料理と相性がよさそうです。

 

 

 

09121612.jpg開運 吟醸酒(静岡県・土井酒造場)

「開運」の名にひかれていただきました。

能登流杜氏、波瀬正吉氏の技が生きたお酒です。こちらは山田錦を50%まで磨き、長期低温醗酵でじっくり醸された香りが特徴。

果実香がパワフルで、男性的な辛口の印象でした。

 

 

最近の日本酒、特に吟醸酒は、本当にきれいに仕上がっていて、ついつい飲みすぎてしまいます・・・ 

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2009.12.10

「ランシュ=バージュ」を楽しむ会で

フランス・ボルドーで、1855年の格付けでは5級ながら、5大シャトーにも匹敵するとの高い評価を得ている「シャトー・ランシュ=バージュ」。「スーパーセカンド」などとも呼ばれていますね。


 

北にムートンやラフィット、南にラトゥールやピションの畑が広がる間の、ポイヤック地区の抜群の位置。アイルランド系移民のリンチ家が所有していた「ドメーヌ・ド・バージュ」を、現在のカーズ・ファミリーが1934年から受け継いでいるのです。


ファミリーのゼネラルマネージャー、ジャン=シャルル・カーズ氏がこのほど来日、南青山のレストラン「ランベリー」で、岸本直人シェフと「カーズ・セレクション」の素敵なマリアージュが実現しました。

 

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父上のジャン=ミッシェル・カーズ氏は「ランシュ=バージュ」の顔、そしてボルドーのワイン文化の語り部としてよく知られている方。「神の雫」にも、にこやかな笑顔で登場しています。


 

今回来日したジャン=シャルルさんはその息子。

ボルドー大学で経営学を学んだ後、フランスの自動車メーカーのブラジル支社に勤務して2年間ほど財務を担当、ブドウ収穫期には里帰りし、ワインメーカーとしての修行を積んできたそうです。


2001年に故郷に戻り、国際セールスのマネージャーを務めながらボルドー大学醸造学部でプロのワインテイスティングの資格を取得。国際感覚を生かしながら、新しいプロモーションのアイデアも豊富です。
 

 

今回の「カーズ・セレクション」のワインリストは次のとおり。
2007シャトー・ヴィラ・ベレール
2006ブラン・ド・ランシュ=バージュ

2004ロスタル・カーズ・ラ・リヴィニエール
2001シャトー・コルディアン=バージュ 
1990シャトー・ランシュ=バージュ

  

                                                                           09120902.jpg

 

 

 

まず、アミューズ・ブーシュは、上のふんわり冷たいムースをすくうと、下から温かいポトフが顔をのぞかせるといった寒暖2つが楽しめる内容。

シャンパーニュは、 NVボランジェ ブリュット スペシアル・キュヴェ をいただきました。

 

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「カーズ・セレクション」のワイン1本目は、

ボルドー・グラーヴのAOC、「ヴィラ・ベレール」。

18世紀後半に建設されたイタリア風ヴィラのようなシャトーの美しさに魅かれて、1980年代後半、カーズ・ファミリーが買収しました。1990年が初ヴィンテージです。

ソーヴィニヨンブランとセミヨンの50%ずつが基本ですが、2007年は白の当たり年で、ソーヴィニヨンがやや多めのブレンドに仕上げているそうです。魚介類との相性もなかなか。


料理は、岩手の寒サバのタルティーヌとハーブのサラダ。50度のオリーブオイルでゆっくり火を通しているので、見た目も魚の青みがいきいきしていました。

 

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2本目のワインは「ブラン・ド・ランシュ=バージュ」。

もともとプライベートに飲むためにわずかな量だけ造っていたのが評判を呼び、一部小売用にも造るようになったそうです。

ソーヴィニヨンブランとセミヨンが45%ずつ、残り10%ミュスカデールが加えられています。

2006年から樽を使う期間を減らし、ソーヴィニヨンブランのフレッシュな酸味をより生かした新スタイルに。ジャン=シャルルさんの自信作。
 

アンポ柿とフォワグラのポワレ マカロンと胡麻のアイスクリームのフリット。デザート感覚で楽しめるお料理でした。

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3本目のワインは、「ロスタル・カーズ」。

2002年にカーズ・ファミリーが買収した南仏ラングドックの畑。

2004年は、シラー65%、カリニャン13%、グルナッシュ12%、ムルヴェドル10%。スパイス、ローズマリーのようなハーブ香に地中海のパワフルな陽光と心地よい風が感じられました。

苗木の植え替えから新規設備の導入まで、徹底的に改革したそうです。

それにしても、ボルドーのワインメーカーは、南仏の畑では、自由になんだかウキウキしながら造っているような気がします。

 

料理は、豚足とオマール海老のガレット 軽く煮たアキテーヌの栗を添えて。スパイシーのシラーは、オマールとの相性もいいことを実感しました。

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4本目は、 「コルディアン=バージュ」。

同名の、ボルドー・ポイヤックにある2つ星シャトーレストランとしても有名。1980年代にファミリーが買収して蘇らせた畑です。

カベルネソーヴィニヨン80%、メルロ20%。

飲みごろの2001年は、チェリーやカシスの果実味がとっても豊かで、全体的にしなやかな印象でした。「あと15年は熟成させてもよさそう」と、ジャン=シャルルさん。


メインの料理は、子羊のマティニョン コーヒーの香るソースをそえて。

 

09120907.jpg  

 

 

さて、トリを務めたワインは、

「ランシュ=バージュ」の1990年。

文句なしの当たり年、でした。

甘いクレーム・ド・カシス、土の下草、タバコ、少しコーヒーのようなニュアンス、適度な渋みもあって、複雑な表情をみせてくれます。

 

88年、89年と、ボルドーは当たり年が続きましたが、「90年は中でも秀でている」と、ジャン=シャルルさんも太鼓判を押しました。「90年は、輝かしい89年をより肉付きよくセクシーにしたもので、ランシュ=バージュが一体何なのかを象徴するボトルといえる。享楽的でありながら知的な興味をかき立てる」と、97点を付けたロバート・パーカーも絶賛です。
 

最後のデザートは、ムースショコラと温かいショコラの組み合わせ。入荷したばかりのトリュフのアイスクリームと一緒に・・・。

 

 

09120908.jpg  

 

 

今年は、イタリア、アルゼンチン、カリフォルニアを周りましたけど、来年はボルドーを再訪したくなりました。

   

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2009.12.04

「サロン」のデュポン社長がご来店!

 先日、シャンパン・メゾン「サロン」の、ディディエ・デュポン社長が、プランタン銀座に来店されました。


「鑑識眼のある人々の間で最も引っ張りだこのシャンパーニュ」といわれる、あの「サロン」です。


ご本人もとってもエレガントでカッコいい!

でも、お話しすると、結構気さくで、楽しい方でした。


売場スタッフと一緒にパチリ!

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プランタン銀座のセラーは、こんな感じなのですが、


09120402.jpg

 

09120403.jpgひときわ目立つところに、サロンは鎮座しております。

1997年ヴィンテージが4万2000円(税込)。

「絹のような官能性」と、造り手のコメントにはありました。

97年は香りが早く開くようで、まろやかでやわらかな印象、エレガントなスタイルが好きです。96年を飲んだ時には、もう少し硬質なニュアンスがあったような・・・。


「97年は女性的、一方の96年は男性的に仕上がっています」と、デュポン社長。

 

「毎日サロンを飲んでいるのですか?」と不躾な質問をすると、「時々って言った方が正確かな。サロンは、スペシャルなものだから」とのお答え。ちょっと安心(?)、しました。


 

サロンの兄弟メゾン、「ドゥラモット」は、シャンパーニュのコーナーに、仲良く3兄弟が並んでいます。

 

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「サロン」は作柄のよい年にしか造られないので、使われなかったブドウは兄弟分に回るってわけですね。


09120405.jpgドゥラモット3兄弟は、


NVブリュット 5250円、

NVブラン・ド・ブラン 6090円、

NVロゼ 6930円(いずれも税込)。

これからのクリスマスの食卓に、1本は用意したいシャンパーニュです。淡いサーモンピンク色のロゼは、あるだけで華やかになりますし。

 


 

 

デュポン社長は日本の食にもとても関心があって、「次回は日本ワインを一緒に味わいたい」とおっしゃっていました。


今度、私がシャンパーニュのメゾンを訪問した時には、ぜひ「サロン」の垂直比較(同じ銘柄でヴィンテージ違いを比べること)をお願いしたい!です。

「OK。連絡してね」と気軽に答えてくれた言葉、忘れませんからあ。

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)