日本ソムリエ協会認定の「シニアワインエキスパート」に合格しました!!
ワインエキスパートの資格を取ったのは、1997年。当時に比べると、イタリアのDOCGがうんと増えたり、EUのワイン法が変わったり、日本ワインが進化したり・・・。ワインの世界も様々な変化がありました。
試験は、1時間でマークシート60問を答える筆記と5種類のテイスティング。
「次の南西地方のAOCの中から、主要品種がNegretteで造られているものは?」
「チリのぶどう栽培の父と呼ばれるシルベストーレ・オチャガビアが、フランスの高級ぶどうの導入やフランスの技術指導者を招いて本格的なワイン造りを始めた年は?」
こんな問題が並びます。
シニアワインエキスパートとして、さらに楽しいワインライフをワイン好きな皆様と共有していけるように、このブログをつづっていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
さて、合格お祝いに、銀座の「レカン」に出掛けました。真紅のアールヌーボー調のインテリアに囲まれて、ちょっとリッチな気分を満喫できるお店です。
シェフソムリエの大越基裕さんは、私のテイスティングの師でもあります。感性ではなく、テロワールや造り手の醸造法から科学的に分析するテイスティング理論には、定評があります。
料理はシェフの高良康之さんにお任せです。
最初のアミューズは、
素敵な器を開けると・・・
赤ピーマンのムースにウニが載せられ、エビのニュアンスを生かしたビーツのジュレで固めてあります。
ポール・ロジェ(2000年)のシャンパーニュと一緒にいただきました。
次のプレートは、クルマエビのカリフラワーソース。少しばかりスパイスが効いています。カリカリにした頭は、そのままガブリ。
大越さんにグラスで飲む白ワインを選んでもらいました。
「シュナンブランかリースリングか」と問われて、シュナンブランを選択。
2006 Montlouis-Sur-Loire Maison Marchandelle (Stephane Cossais)
フランス・ロワール地方、ロワール川のヴヴレィ対岸に位置するモンルイ(南側)。「ブドウ本来のチカラ(酸味と糖度)を自然のままに調和させる」が信念の、いわゆる自然派らしいスタイル。ミネラル感の凝縮が半端ではありません。
しばらく置いて温度が上昇してくると、カリンのような花の香りが広がってきました。酸がしっかりしているので、ユズを使った和食などにも合いそうです。
造り手のステファン・コサは、2009年に、42歳の若さで他界。「フランスで評価が上がってきた時だったので、彼の死を残念がる声しきりでした。フランスで修行していた私にとっても思いで深い1本です」と、大越さん。
続く冷たい前菜は、ホワイトアスパラガスとズワイガニのシャルロット。
キャビアもたっぷり、パセリとカニのソースを添えて。さっとあぶったアスパラガスもジューシーで美味でした。
熱い前菜は、フォワグラのポワレ、定番のペリグリーソースで。タケノコと野ゼリのえぐみがアクセントになって、日本のレストランならではの春の味わい。
お祝いのボトルは、やはりブルゴーニュの赤のグランクリュでいくことにしました。
迷ったあげく、大越さんのアドバイスで、
1997 Chambertin Clos de Beze (Armand Rousseau)に。
1997年というヴィンテージは、自分ではなかなか選べない年ですが、今飲み頃なのだそうです。
「1994年、1997年、1999年、それに2004年は弱い年といわれていますが、素晴らしいといわれる1995年(1998年も)はまだまだタンニンが強く、1996年は酸が強い。今飲むには、状態がこなれてきた1997年をお勧めしますよ」と、大越さん。
ブラックチェリーの香りがグラスいっぱいに広がって、ボリューム感も十分。クリアな果実味は、造り手アルマン・ルソーの特徴です。凝縮した味わいが迫力の存在感!!
お 魚のプレートです。
私は、ブルターニュ産のオマール海老、ヴァンジョーヌソースで。
パートナーは、グリュイエールチーズをはさんだヤガラをシャンピニオンソースで。
白のグラスワインに戻り、今度はシャルドネを。
2004 Pouilly-Fuisse (J.A.Ferret)
メインのお肉は、ハンガリー産のアニョー・ド・レ(乳飲み仔羊)。
そういえば、イベリコと並んで、味わいで人気上昇中のマンガリッツァ豚もハンガリー産。最近注目の産地です。背肉ともも肉、それに肩ロースをミンチにしたソーセージ。
赤ワインが十二分に楽しめました。
お口直しは、面白かった!
温泉卵・・・みたいな一品。
白身部分は、パイナップルトココナッツ、黄身部分はマンゴー味。ピーチのフレーバーです。
続くデザートは、静岡のアメーラトマトとイチゴ、フランボワーズのソルベを組み合わせ。 なんだか懐かしい甘さ。ミントリキュールのジュレがさわやかです。
それに合わせて、ロゼ・スパークリングをいただきました。
Bugey Cerdon Methode Ancestrale Rose (Raphael Bartucci)
ブルゴーニュの東、スイス国境に近いサヴォワ地方のスパークリング。ガメイ主体で、プールサール、シャルドネのブレンド。イチゴの甘みと酸味のバランスが、デザートの甘みをさらに引き立てます。
ベリー系デザートに組み合わせるベストマッチなワインですね。
さらに、さらに、デザートのプレゼンテーションが続きます。
引き出しを開けたら、ショコラやらジェリーやら。宝石箱のように飛び出してきました!
最後にエスプレッソで締めて・・・。
ごちそうさまでした。