2009.06.18

シャトーマルゴーの誕生年ヴィンテージ

6月のわが「誕生日月間(?)」に開けようと思って用意していたボルドー・グランヴァンの誕生年ヴィンテージを、とうとういただきました!


シャトーマルゴー 1956

 

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そう、あの小説「失楽園」ですっかり有名になってしまったワインです。

 

お願いしたのは、私のお気に入りのフレンチレストラン、東京・白金の「シェ・トモ」で。

市川知志シェフの料理は、西麻布の「レストランW」時代から大好きでした。

まだバブルの泡が消えていない時代、キャビア・ナイトを懐かしく思い出します。

市川シェフは、エコールプランタンでも料理レッスンをお願いしたことがあり、男前の風貌に女性ファンも多いのです。
 

入手してから、かれこれ10年たつでしょうか。

最初は「人生半世紀」を記念してと思っていたのですが、それから、1年、2年・・・。


今年は、食事する3日前くらいにお店にワインを届けて、ソムリエの大芦一人さんが、静かに状態を整えてくれたんです。

2回の引越しをはさみ、ワインの保存状態にいささか不安があったのですが、大芦さんの「いいですよ」の一声にホッと安心。


抜栓はもちろん完璧!

 

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デカンタ後、グラスに注がれた落ち着いたレンガ色の色調、バニラや木、熟したイチジクなど、複雑でエレガントな香り。

 

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マルゴーはどちらかというと、「やさしく女性的」と評されることが多いのですが、グラスに注がれた液体には、エネルギーがみなぎっていて、活力を感じました。

その印象は、最後のチーズをいただく時まで変わりませんでした。


 

実は、1956年というのは、どのヴィンテージ・チャートを見ても、不作の年。ブルゴーニュなど、話にならないということか、点数さえついていないチャートもあるんです。
 

でもでも、今回のマルゴーは◎。

まろやかに熟成しながらも力強さの残る「同い年」のワインに、背筋がピンと伸びました。

 

料理はまず、豚のリエットにタプナードでおいしいバゲットをいただき、お得意定番の「ウニの貴婦人風」。


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前菜はブータンノワール、続いて、季節の有機野菜30種盛り(カボチャとズッキーニのあいのこのようなコリンキィが珍しかったです)。


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季節のポタージュのあと、イタリア・ロンバルディア産の仔豚ちゃん。

 

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きょうは、チーズもしっかりいただきました。木炭粉をまぶしたサント・モール・ド・トゥーレーヌは甘いコンフィチュールが組み合わされて、デザート感覚で。 

 

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大好きなショコラのケーキ。やさしい音色のオルゴールの「ハッピーバースデー」に、ステキなひとときを過ごせました。

 

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皆さんも、誕生年のヴィンテージワイン、チェックしてみてはいかがでしょう。
 

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)