2009.05.25

日本のワイン再発見

このところ、日本のワインがとてもおいしくなったという話を聞きます。
そこで、私が主催するワイン講座でも試してみました。白3種類、赤1種類です。

 1.シャトーマルス 甲州穂坂収穫2007
    品種 甲州
   本坊酒造・山梨マルスワイナリー(山梨県笛吹市)
 2.シャトーマルス 甲州白根シュール・リー2007   
   品種 甲州
   本坊酒造・山梨マルスワイナリー
 3.ミュゼ・ドゥ・ヴァン 桔梗ヶ原マスカットベリーA2006    
   品種 マスカットベリーA
   アルプス (長野県塩尻市)
 4.グレイスケルナー2008 レイトハーヴェスト
   品種 ケルナー
   中央葡萄酒 (山梨県甲州市)

 

これが、どれもなかなか好評でした。

中でも、女性の生徒さんたちに評判がよかったのが、4番目のグレイスケルナーの甘口タイプ、レイトハーベストでした。


 

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レイトハーベストとは、遅摘みのことで、ドイツのアウスレーゼのように過熟したブドウを使った甘口です。
ケルナーは、ドイツで人気の品種で、赤のトロリンガーにリースリングを掛け合わせたもの。栽培地は北海道余市町。暖流の影響、日照時間の多さなど、北海道内でも恵まれた条件を備えた地域です。

まずグラスに注いでまもなく、ふんわりと広がりのある熟れた果実の香りに圧倒されます。味わいは、芳醇な果実味とともにミネラルが凝縮されていて、十分な甘みの中に引き締まった酸味も感じられます。ほんのり上品な貴腐香も・・。
「チーズケーキなどのデザートと合わせてもおいしくいただけそう」と、女性陣の感想は一致しました。

 

 

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1番目と2番目は、日本を代表する固有品種の甲州種です。栽培の歴史は古く、修行僧行基の時代、今から1300年ほどさかのぼる説もあります。1番目の栽培地は山梨県韮崎市の穂坂地区。フランス産のオーク樽で熟成されており、ふくらみのある味わい。


2番目の栽培地は、同じ山梨県でも甲府盆地の西の白根地区。「シュール・リー」とは、フランスのロワール地方のミュスカデで用いられる製造法で、発酵が終わった後、酵母菌などから成る澱(おり)をすぐには取り除かないで、しばらくの間タンクの中でワインと接触させる方法。清涼感のある酸味に独特のコクが加わります。微発泡がみられました。


3番目の赤は、先日長野に旅行した時に購入しました。マスカット・ベリーAは、明治時代に開発された日本固有の交配種。ジャムのようなやさしい甘みに滑らかなタンニンが合わさり、なかなか複雑な味わいです。和食とも相性のよさそうな赤ワインでした。

 

4種類とも千円台という買いやすさ。白ワインに関しては、プランタン銀座のワイン売場でも取り扱っています。

 

 

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)