この夏、シチリア島を中心に南イタリアを旅しました。
旅の日記は、ヨミウリオンラインに連載しています。
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http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120720-OYT8T00697.htm
ここでは、その旅のワインや料理を中心にまとめておきます。
まずは、2日目のシチリア島・パレルモから。
旧市街のバッラロ市場は、まさに下町の活気あふれる市場でした。
フレッシュな野菜、
特産のカジキマグロ、
ペコリーノにカッチョカヴァッロ、塩蔵のリコッタなどのチーズ・・・。
ノルマン王宮からほど近いところ、ランチに寄ったバールでは、
シチリア名物のアランチーナという揚げたおにぎり、ライスコロッケをいただきました。
定番のチーズとハムの組み合わせ。ボリュームがあって、1個でお腹がいっぱいになります。ほかに、バジルソースやミートソースなど、中身はいろいろ。米を使った料理はシチリアにはいろいろありますが、アラブ人が持ち込んで食材です。
バールには、クスクスや、アーモンド生地(パスタ・レアーレ)で果物を模したマルトラーナも並んでいました。
この日のディナーは、やはり旧市街の'a cuccagna。
入り口を入ると、オリーブなどの前菜や新鮮な魚が迎えてくれます。
ミニチュアの人形もどこか趣がありますね。
ワインは、シチリアの定番! ドンナ・フガータ(Donna Fugata)を。
白は、Darmarino 2011
シチリア土着品種のアンソニカ、カタラットを中心に、グレカニコとシャルドネをブレンド。レモンやオレンジの柑橘系の味わいに、カモミールのようなフローラルな香りも加わって、海風を感じさせる爽やかさ。
赤は、Sherazade 2010
ネロ・ダヴォラ。ブラックカラントやサワーチェリー、ミネラル感もあり、バルサミコなど凝縮された香りのニュアンスも。
生産者のジャコモ・ラロー氏は、150年以上の歴史あるマルサラ造りの家に生まれ、それを基盤に近代的なワイン醸造を発展させています。シチリアでは注目の生産者の一つ。
「ドンナ・フガータ」は、「逃げた女性」という意味。18世紀末、ナポレオン戦争が始まり、ナポリを支配していたスペイン・ブルボン王朝のフェルナンデス4世の王妃マリア・カロリーナが、同社のブドウ畑に逃げてきたことから名付けられたのだとか。
シチリア原産の品種、アンソニカやネロ・ダヴォラ、ジビッポなどにこだわりをもって造っているようです。印象的なエチケットは、米国人デザイナーが担当。世界中にコレクターがいるというのもうなづけます。
料理は、前菜に、パネッレというひよこ豆(エジプト豆)の粉でつくった平たい油揚げにカッチョカヴァッロのグリル。
ほかに、魚介サラダ、牛肉ハムのブレザオラ、ムール貝の蒸し煮など。
パスタは、ナスとバジリコ入りトマトソースにリコッタチーズをたっぷりかけたペンネ・アッラ・ノルマ。それに、やはり一度は試したいイカスミのパスタ。
魚のグリルは本当に種類が豊富。
メカジキのグリルもレモンを添えて、シチリアの定番中の定番。
デザートに、セミフレッドという冷菓を。新鮮なリコッタで造ったクリームにアーモンド粉がミックスされ、ソフトな食感が楽しめました。