シチリア州アーカイブ

2012.08.26

南イタリアの旅から(6)~シチリア・エオリエ諸島

 7日目の行程は、

タオルミーナ→ナクソス→ミラッツォから船でエオリエ諸島のヴルカーノ島へ。

 

ヴルカーノ島は、船着き場からも硫黄が臭います。

活火山の島です。

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この島々も、物語がいっぱい。

ヨミウリオンラインのコラムをチェックしてみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

連日見所が盛りだくさんの強行軍の旅だったので、この日と翌日は、ちょっとリゾート気分で。

 

ホテルは、Therasia Resort

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ホテルのプールの目の前に、明日訪問するリパリ島が迫ってきます。

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いやあ、気持ちいいです!!

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フランボワーズを使ったカクテルをいただきました。

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泳ぎ疲れて・・・この日はホテルのテラスレストランでディナー。

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料理は、ちょっとアラン・デュカス風(?)

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2011 Salina Bianco

エオリエ諸島で2番目に大きなサリーナ島のワイン。緑豊かな島としても知られています。映画「イル・ポスティーノ」の舞台にもなりました。

「地球上でもっとも美しい島の一つ」といったのは、あのロバート・パーカーでした。

生産者は、ヴィルゴーナ社。北部マルファ地区にあります。この地区は、12世紀、イタリア本土カンパーニャ州アマルフィから移住してきた人々によって築かれた街なのだとか。街の名も、アマルフィに由来しています。

インゾリアとカタラットのブレンド。

サリーナの名前は、もともと塩採取の場所だったことから付けられたそうで、軽やかな柑橘系の味わいの中にも豊かなミネラル感が感じられました。

 

 

2011 Planeta La Segreta Bianco

日本でもよく知られている、シチリア北西部メンフィに近いプラネタ社の白ワイン。

グレカニコ50%、シャルドネ25%、ヴィオニエ15%、フィアーノ10%。

シチリアらしいフレッシュでクリーンな味わいに、ヴィオニエのアロマティック名厚みが加わって、ふくよかに仕上がっていました。

 

 

 

 

 

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エキストラヴァージン・オリーブオイルも、プラネタ社のもの。

ヴァル・ディ・マザラDOP。

豊かな香りとハーブの繊細な味わいは、身が大きいノチェッラーラ・デル・ヴェリーチェの特徴からくるものなのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

12062914.JPGこの島に来たら、マルヴァジア・デル・リパリははずせません。

    パオラ・ランティエリが造るマルヴァジア。パッシートです。

とろりと濃厚で、芳醇なハチミツの味わい。不老不死の神々の飲み物、ネクターにもなぞらえられています。

 

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翌日、リパリ島に渡りました。

上空から見ると、こんな感じらしいです(絵はがきから)。

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リパリ島は商店街もにぎやか。オリーブやスパイスなどいろいろ。

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大きなパプリカが印象的! 12062918.JPGトマトもいろんな種類がありました。

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リパリ島の博物館には、紀元前4世紀以降に活躍した「リパリ島の絵付け師」たちの手になるすばらしいクラテール(混酒器)が並んでいました。

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当時のワインの飲み方については、コラムに書きました。

クラテールはそのための道具です。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

 リパリ島には、ノルマン時代に造られた大聖堂があります。ファサードは15世紀のバロック様式。

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ヴルカーノ島に戻り、

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この日のディナーも、宿泊先のホテルで。

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12062925.JPG 12062926.JPG 12062927.JPG2011 Vittoria Insolia

生産者は、Valle Dell'Acate

島の南東、ノートに近いラグーザに位置します。

ヴィットリアは街の名前です。

インソリア100%。白い花の香りがふんわり心地よく漂います。

 

 

 

 

 

 

 

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2011 Vittoria Frappato

上記白と同じ生産者です。

フラッパート100%。

タンニンが軽やかなフレッシュ感のある赤でした。

フランボワーズなど赤い果実の凝縮感が味わいの中心に。

 

 

 

 

 

 

デザートをいただきました。

大きなワイングラスに入った、白いチーズのデザートと、

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こちらは、シチリア名物カッサータ

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翌朝、島を出発! 船でミラッツォへ。メッシーナから一路、フェリーに乗って、イタリア半島のブーツ型のつま先、レッジョ・ディ・カラブリアを目指します。

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2012.08.26

南イタリアの旅から(5)~シチリア・タオルミーナ

6日目の行程は、

シラクーサ→アーチ・トレッツァ→タオルミーナ

 

いろいろストーリーのある場所です。

アーチ・トレッツァについては、以下「ヨミウリオンライン」のコラムを参考にしてください。

古代ギリシャに関心のある人には、必見の場所です。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120803-OYT8T00995.htm

 

さて、シチリアで、ツアーにも組み込まれている景勝地、タオルミーナへ。

宿泊先のMiramare Hotelから見下ろすと、

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乾燥していて、のどがすっごく乾くんです。コーラは、ワールドカップ・バージョン!

 

さーて、ディナーまでの時間、メインストリートのウンベルト1世大通りをぶらぶら歩きしました。

オリーブをデザインした陶器がかわいらしいんです。

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テラスが広がる4月9日広場です。 12062806.JPG

 

結婚式を挙げたばかりのカップルに遭遇。これから披露パーティーなのだとか。

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さて、ディナーの場所へ。広場の上の高台にありました。

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12062809.JPGレストランの名前は、Ristorante Cinque Archi

 

本日のワインは、シチリアで人気のある Regalealiを白・ロゼ・赤3種類いただきました。

赤はネッロ・ダーヴォラ、ロゼはネッロ・ダーヴォラとネッロ・マスカレーゼのブレンド。可憐なロゼ色です。

 

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もう1本、赤を。

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2009 Etna Rosso

生産者は、フィリアート社です。

シチリアの西部、トラバーニに近いバチェコで1980年代半ばから醸造所を構えるワイナリー。

ネッロ・マスカレーゼとネッロ・カプッチョのブレンド。輝くルビー色で、カシスやサワーチェリーの香り、スパイス感もあって、果実の凝縮した赤。

タンニンはやわらかく、魚介類の料理でもすいすい飲めました。

 

 

 

 

 

料理は、完熟トマトがたっぷりのったクロスティーニから。

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たこのマリネに、ムール貝の白ワイン蒸し。

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パスタも、トマトとオリーブでシンプルに。

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仔牛肉の料理を追加! チーズの上に特産のピスタッチオが。甘みが増して、美味しいのです。

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外に出てみると、海岸縁の歩道、ムードあります。

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この夜は、サッカーワールドカップ、Euro2012の準決勝。ドイツとイタリア戦で、どこのワインバーも

人がいっぱい!!

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ドイツを破り、翌日の新聞1面で大騒ぎでした。

サッカー応援グッズには、キティちゃんも人気なようで・・・

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朝のタオルミーナのホテルから、朝焼けを眺めていました。

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朝、散歩しながら、活動しているエトナ山を眺望に行ってきました。

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タオルミーナも、歴史の重なりが、楽しい街です。

コラムは、ヨミウリオンラインで。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120824-OYT8T00630.htm

 

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2012.08.25

南イタリアの旅から(4)~シチリア・シラクーサ

南イタリアの旅5日目は、

アグリジェント→ノート→シラクーサ

いよいよシチリアの旅も、ギリシャ植民都市の栄華のハイライトを訪ねる場所に近づきます。

アグリジェントでランチを終えて、ノートに向かいます。

ここは、1600年代の大地震で街全体がほぼ瓦解、16キロほど離れた場所に引っ越したニュータウンで、バロック都市として再生されました。

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貴族の館のバルコニーを支えるのは、水兵たちを迷わせるセイレーン。

バロックしてます。

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ここは図書館として保存されていますが、ふつうの家のバルコニーもおしゃれです。

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この街が気になったら、ヨミウリオンラインのコラムを読んでみてください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120824-OYT8T00630.htm

 

 店先では、ワインやら操り人形やら、

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 ピメント入りの魚の稚魚の塩辛みたいなのがおすすめ。

それから、ドライトマトが1.5ユーロで安いし、特産のピスタッチオ入りのジェノベーゼソースはパンに塗ってワインのおつまみに。

 

夜はシラクーサ泊まり。

旧市街、オルティージャ島のレストランへ。港に面した地元の素朴なレストランです。

 

12062707.JPGワインも地元価格。10-15ユーロで楽しめます。

のどを潤すのに、まずはロゼワインをいただきました。

2011 Eolo Rosato

30%ネロ・ダヴォラ、30%シラー、40%サンジョヴェーゼ。

ぎんぎんに冷やして、水代わりみたいに、飲んでしまいました。

あれ、気がついたら、こんなになくなっちゃって・・・。

前菜の野菜のカポナータなどと一緒に。

 

 

 

 

 

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この日は、白尽くしで。

2011 Surya Bianco

インソリア70% シャルドネ30%。

白い花系の香りとエキゾチックなフルーツの香り。

インソリアのアーモンドの風味はこの島では捨てがたいものになってきました。

造り手のジャンニ・ゾニン・ファミリーは、アグリジェントの北のカルタにセッタも位置します。

oasis of the traditions which we wan to defend. がキャッチフレーズ。

先住民シクリの王にちなんでつけられたらしい醸造所の名称は、Principi di Butera。

 

 

12062709.JPGグリッロ100%。

プーリア発祥の品種ですが、フィロキセラの蔓延で、シチリアに移り、1930年代には、シチリア島の60%で栽培されていたのだとか。

マルサーラの主要品種ですが、辛口の白にも仕上がります。

生産者はPollaraファミリー。

ここは、パレルモから車で内陸に1時間ほど。

「ゴッド・ファーザー」で知られるコルレオーネ村唯一のワイナリーです。

岩山に張り付くように位置する村には、さんさんとシチリアの太陽が降り注ぎます。

「ゴッド・ファーザー」のラストシーンでは、主人公が、このコルレオーネの赤ワインを飲みながら、ブドウ畑の下に崩れるようにして天国に旅立つ姿がありました。

 

 料理は、リゾットを中心に、

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12062712.JPG 12062713.JPGデザートワインに、

Moscato di Sirakusa.

モスカートは、ここシラクーサやノートの特産。

輝くゴールドイエローの外観、

フローラルで、嫌みのない甘みが魅力的。

 

 

 

 

 

 

 

 

デザートは、シチリア名物、リコッタで作ったクリームのカッサータを砂糖でコーティング。特産のピスタッチオ風味です。

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外に出てみると、月がきれいでした・・・

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 翌日は、シラクーサの旧市街を探索。

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12062717.JPG 12062718.JPGチーズやソーセージ、どれも美味しそう!

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12062720.JPGこんなユニークな人形たちにも魅惑されます。

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シラクーサの考古学地区を歩きました。

ヨミウリオンラインのコラムに詳細があります。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120810-OYT8T00673.htm

 

考古学博物館の目玉は、ランドリー名のヴィーナス。

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こちらは、ファサードにバラ窓が施されているサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会。

カタローニア式アーチがバランスよく。ギリシャ時代のカタコンベに通じているとか。

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近くのカフェで、きょうはナスとトマト、サラミが載ったピッツアとビールでランチ。

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今回のシラクーサのガイドさんは、バイクに乗ったナイスミドルでした!

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2012.08.25

南イタリアの旅から(3)~シチリア・アグリジェント

4日目は、マルサーラ→古代カルタゴ遺跡の残るモツィア→マルサーラ→セリヌンテ→アグリジェント

 

海洋民族、フェニキア人が活躍した古代国家カルタゴに関心のある方は、ヨミウリオンラインの記事をチェックしてみてください。2ページ目最後には、フェニキア文字も載せました。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120726-OYT8T00896.htm

 

今日のランチは、マルサーラに戻ってから。

ここにも、ワイン街道がありました。

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カジュアルカフェで、クイックランチ!

パラソルの下で男性も女性もジェラートをかじっていました。

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マカロニケーキを注文すると、

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中から、ゆで卵が顔を出しました。

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みずみずしいトマト、オリーブ、そしてモツァレラの盛り合わせ。

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もちろん、ジェラートもいただきました。今日は、レモンとカフェの組み合わせ。

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ギリシャ植民都市のセリヌンテを経て、アグリジェントへ。

セリヌンテのことは、ヨミウリオンラインのコラムでどうぞ。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

 

夜は、アグリジェント泊。

広いガーデンのあるレストランで食事しました。ヨーロッパの観光客でいっぱい!

 

12062608.JPG最初は、乾いたのどを潤したい! 

 

Mionetto Prosecco di Valdobbaiadene DOC

プロセッコ最大規模の生産者、ミオネット社。カフェには、必ず置いてある定番中の定番。

香りは弱めだけれど、フレッシュできりりと辛口。

う~ん、胃が刺激されてきました。

 

 

 

 

 

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白は、

2010 Regaleali Bianco

造り手は、シチリアを代表するコンテ・タスカ・ダルメリータ。19世紀、当時の支配者ブルボン家から爵位を受けた貴族だそうな。

小麦栽培の歴史が長く、1950年代半ばから本格的にワイン醸造に取り組み始めたようです。

 1960年代にリリースした、このRegaleali Biancoが、当時のシチリアワインのレベルを遙かに超えるものだったので、名前が知られるようになりました。

インツォリア、グレカニコ、カタラット。柑橘系の爽やかな甘みとともに、ミネラル感もたっぷり。

イスラム支配下のころ、このあたりはレハル・アリ(アラーの家)と呼ばれていたところから、ブランド名がついたとか。

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赤はやはり、DOCGを試したくなりました。

2008 Cerasuolo Di Vittoria DOCG

ネロ・ダヴォラ30%、フラッパート70%。

2005年にシチリア初のDOCGに認定されました。

レパントの海戦の立役者、そしてシチリア総督だったマルカントニオ・コロンナの娘、もでぃか伯に嫁いだヴィットリアに捧げた高貴な赤。

生産者は、創業をさかのぼれば100年以上になるアヴィデ社。ラグーザの近くにワイナリーがあり、古代ギリシャ人には、メソポタミウムの名で知られた場所でした。

濃い紫がかったルビー色、赤い果実、華やかなチェリーの甘い香りが広がります。タンニンは穏やかで、バランスのとれた味わいです。

 

 

 

料理は、魚介を中心に・・・

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白をもう1本追加しました。

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2010 Chiaramonte Ansonica

 

アンソニカ100%。

ペールグリーンの涼しげな色合いと、ハーブの爽やかな香り、ナッツ系のやわらかな味わいが、特徴的。

いや、この地元品種、本当に美味しいです!!

生産者は、シチリア西部、トラバーニ近くに位置するフィリアート社。

1990年代にオーストラリアの醸造テクニックを導入し、品質が格段に向上したそうです。

ちなみに、キアラモンテ家は、14世紀後半、スペインの属領支配が始まる直前に権勢をふるった名家の名前だけれど、関係があるのかしら?

 

 

5日目は、アグリジェントの探訪から始まりました。

アグリジェントは、見所がいっぱいです。ヨミウリオンラインの記事はこちら。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

 

ランチは、アグリジェントのカフェで。ライスサラダとたっぷりトマトのサラダ、そしてプロセッコも忘れずに・・・。

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2012.08.19

南イタリアの旅から(2)~シチリア・マルサーラ

3日目は、パレルモ→モンレアーレ→セジェスタ→マルサーラ。

今回、16日間の旅をコーディネートしてくれたのは、国際基督教大学名誉教授の川島重成先生(右)。

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大学の大先輩でもあります。西洋古典、ギリシャの専門家です。

シチリアの古代遺跡を巡るには、こういう専門家と行くのが一番!

しかも、旅の参加者にはラテン語の専門家や哲学の専門家、植物学の専門家がいて、久しぶりに、楽しいお勉強の日々でもありました。

 

モンレアーレの屋台で、絞りたてのオレンジジュースをごくり。

オレンジの旬は5月までだそうですが・・・。

元あった屋台では、オレンジシャーベットを入れてしゃりしゃり感を出していたらしいのですが、今回はごくごく普通のフレッシュオレンジジュース。2ユーロ。

 

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このあたり、かわいらしいビーズ工房がありました。

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近くで、ランチをとりました。

ブッフェスタイルで、軽く。ラタトゥイユ風のものや、ナスとトマトのチーズ焼きなど、グリル野菜をたっぷり盛り合わせ。白のテーブルワインをお供に。

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ジェラートのデコレーションがとっても美味しそう! 

前回触れた果物の形をしたマルトラーナは、プチギフトとして重宝されているようです。

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私は、スイカのジェラートをデザートにいただきました。

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ここから、セジェスタに向かう道は、ブドウ畑が続きます。

カタラットをはじめとする白ワインの有名産地アルカモも途中にあります。

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セジェスタの話は、読売オンラインの旅日記をご覧ください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120816-OYT8T00969.htm

きょうの宿は、塩で名高いトラーパニとマルサーラのちょうど中間くらいにある、ワイナリーのリゾートホテル。

Resort Baglio Oneto

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レセプション横のスペースには、古いブドウの搾り器などがインテリアとして置かれています。

 

アウトドアで食事することにしました。

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夕暮れ時の地中海です。

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Baglio Oneto リゾートホテル自家製のワインをいただきました。

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12062519.JPGまず、軽めの白です。

Dara Bianca 2011

アンソリア(アンソニカ)100%。

ややグリーンがかったイエローレモン色。白い花のような香りが気持ちを和らげてくれます。

 

リパリ島を訪問したとき、紀元前16世紀ごろ、イタリア半島から渡って住みついたのがアンソニア人と聞きました。この人たちが持ち込んだ品種なのでしょうかね。

 

 

 

 

 

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ちょっと凝縮感のある白をもう1本。

Imaginari 2009

グリッリョ100%。

ホテルの前の畑で栽培されていました。

色調はゴールドで、より粘性がある感じ。

白桃のような濃厚な味わいと、ややウッディーな香りも楽しめました。

 

 

 

 

 

 

12062521.JPG赤は、昨日に続いてシチリアの定番を。

Nero D'avola 2009

ネロ・ダヴォラ100%。

スパイスを感じる、かなり濃厚な印象でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12062522.JPGマルサーラといえば、英国人ジョン・ウッドハウスが1773年、酸化しやすい白ワインを酒精強化して仕上げた「マルサーラ」が有名です。

 

もちろん、このワイナリーにもありました。

Marsala 2002

グリッリョ、カタラット、アンソリカのブレンド。

焦がしたアーモンド、ハチミツの香りが心地よく。

アルコール度19%。チーズやデザートだけでなく、食中酒としても重宝しそうです。

 

 

 

 

ここのレストランの売りは、クスクスでした。

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最後に、ホテルの地下にあるセラーにお邪魔しました。

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案内してくれたマネージャーさん、遅くまでありがとうございました!

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マルサーラに関しても、読売オンラインの旅日記をご参照ください。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120726-OYT8T00896.htm

 

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2012.08.18

南イタリアの旅から(1)~シチリア・パレルモ

この夏、シチリア島を中心に南イタリアを旅しました。
旅の日記は、ヨミウリオンラインに連載しています。
 ↓
http://www.yomiuri.co.jp/otona/pleasure/ginza/20120720-OYT8T00697.htm

 

ここでは、その旅のワインや料理を中心にまとめておきます。
 

まずは、2日目のシチリア島・パレルモから。
旧市街のバッラロ市場は、まさに下町の活気あふれる市場でした。
 フレッシュな野菜、
 特産のカジキマグロ、

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ペコリーノにカッチョカヴァッロ、塩蔵のリコッタなどのチーズ・・・。

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ノルマン王宮からほど近いところ、ランチに寄ったバールでは、

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シチリア名物のアランチーナという揚げたおにぎり、ライスコロッケをいただきました。

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定番のチーズとハムの組み合わせ。ボリュームがあって、1個でお腹がいっぱいになります。ほかに、バジルソースやミートソースなど、中身はいろいろ。米を使った料理はシチリアにはいろいろありますが、アラブ人が持ち込んで食材です。

バールには、クスクスや、アーモンド生地(パスタ・レアーレ)で果物を模したマルトラーナも並んでいました。

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 この日のディナーは、やはり旧市街の'a cuccagna。

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 入り口を入ると、オリーブなどの前菜や新鮮な魚が迎えてくれます。

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 ミニチュアの人形もどこか趣がありますね。

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ワインは、シチリアの定番! ドンナ・フガータ(Donna Fugata)を。


 

白は、Darmarino 2011


シチリア土着品種のアンソニカ、カタラットを中心に、グレカニコとシャルドネをブレンド。レモンやオレンジの柑橘系の味わいに、カモミールのようなフローラルな香りも加わって、海風を感じさせる爽やかさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


12062416.JPG赤は、Sherazade 2010


ネロ・ダヴォラ。ブラックカラントやサワーチェリー、ミネラル感もあり、バルサミコなど凝縮された香りのニュアンスも。

 

 


生産者のジャコモ・ラロー氏は、150年以上の歴史あるマルサラ造りの家に生まれ、それを基盤に近代的なワイン醸造を発展させています。シチリアでは注目の生産者の一つ。
 「ドンナ・フガータ」は、「逃げた女性」という意味。18世紀末、ナポレオン戦争が始まり、ナポリを支配していたスペイン・ブルボン王朝のフェルナンデス4世の王妃マリア・カロリーナが、同社のブドウ畑に逃げてきたことから名付けられたのだとか。
 シチリア原産の品種、アンソニカやネロ・ダヴォラ、ジビッポなどにこだわりをもって造っているようです。印象的なエチケットは、米国人デザイナーが担当。世界中にコレクターがいるというのもうなづけます。

 


料理は、前菜に、パネッレというひよこ豆(エジプト豆)の粉でつくった平たい油揚げにカッチョカヴァッロのグリル。

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ほかに、魚介サラダ、牛肉ハムのブレザオラ、ムール貝の蒸し煮など。
パスタは、ナスとバジリコ入りトマトソースにリコッタチーズをたっぷりかけたペンネ・アッラ・ノルマ。それに、やはり一度は試したいイカスミのパスタ。

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魚のグリルは本当に種類が豊富。

メカジキのグリルもレモンを添えて、シチリアの定番中の定番。

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デザートに、セミフレッドという冷菓を。新鮮なリコッタで造ったクリームにアーモンド粉がミックスされ、ソフトな食感が楽しめました。

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)