米カリフォルニアアーカイブ

2009.10.25

美味しいカリフォルニア その1~「フレンチ・ランドリー」

9月にカリフォルニア・ナパを久しぶりに旅して、ワインとともに楽しむ「美味しいカリフォルニア」を再発見しました。
そこで、現地報告を何回かに分けてお届けすることにしました。

 

1回目は、「全米一予約の取れないレストラン」といわれている、「フレンチ・ランドリー」

 

09102401.jpgカリフォルニア・ナパの隣り街、ヨントヴィルの閑静な住宅街にある石造りの2階建て、なんとも素朴な佇まいの店。 

 

6年前、サンフランシスコの対岸、バークレーに住んでいたころ、日本から家族や友人が訪ねてくるたびに予約を取ろうとトライしたのですが、いつも振られてばかり。

 

というのも、2か月前の10時きっかりに電話をかけるというユニークな予約システムがあるからなんです。今回はちょっと奥の手を使って、予約に成功! 

 

訪問したのは9月4日。午後7時45分からの1階のテーブルでした。

毎日メニューは変わります。

オーナーシェフのトーマス・ケラー氏から歓迎のレターが届いていました!

 

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レストランの建物は1880年代に造られ、最初は酒場として使われていましたが、1920年から始まる禁酒法の時代には一時売春宿に。

さらに、20年代後半、フランス人がスチームを使った洗濯屋を営むようになり、それが現在の店名の由来といいます。

 

74年にヨントヴィルの町長夫妻が買い取りレストランにリニューアル、そして、94年、現在のシェフでオーナーのトーマス・ケラー氏がフレンチ風のアメリカ料理を提供するレストランをオープンします。

ただし、7月のオープニングの日は散々の結果だったそう。しかし、スタッフの団結は逆に強まり、その後、地元の「サンフランシスコ・クロニクル」紙をはじめ、97年に「ニューヨーク・タイムズ」紙で絶賛されたのをきっかけに大ブレイク!
 

メニューは、240ドルのプリフィックスのみ。

「シェフのテイスティングメニュー」と「ベリタリアン向けのテイスティングマニュー」で、どちらも9品が並びます。

 

ベジタリアンメニューもとても美味しそうだったのですが、
ジェネラル・マネジャーのニコラス・ファヌチさんの「初めて召し上がるのであれば、そして食事の制限がないのであれば、シェフのメニューを選ばないと、後悔なさるのでは」との強力なるサジェスチョンがあって・・・もちろん、そちらを選びました。

 

洗濯バサミを模したナプキンホルダーがしゃれています。

   

 

 

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テーブルを飾る花もランプも大げさでなく、可憐なところが素敵です。


09102404.jpgまず、チーズ風味の小さなシューをつまみながら、アペリティフは泡ですね。

 

2002ロデレール・エステート キュヴェ・レルミタージュ

 

ナパの北、メンドシーノ郡・アンダーソンヴァレーにあるこのワイナリーは、シャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールがスパークリングワイン専門に設立。100%自社畑のブドウを使用。

太平洋から吹く冷たい風と深い霧によって冷涼な気候が保たれ、気候条件がシャンパーニュ地方とよく似ているのです。


 

 「キュヴェ・レルミタージュ」は、ホワイトハウスの晩餐会でも使われる同社の最高級品。黄金色の輝き、酸の切れもよく、ヘーゼルナッツや洋ナシの豊かな味わいが広がります。


 

 

定番のサーモンのタルタル・クレープ包み。ケラー氏がアイスクリームショップでひらめいた仕立てだそうです。

 

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では、コースの始まり!


 

oysters and pears


 

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アイランドクリークのカキと真珠に見立てたタピオカ入りサバイヨンソース。

セブルーガのキャビアがたっぷり載って。お店の代表的なメニューです。

 

 

salad of lobster mushrooms 

 

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歯ごたえのあるロブスターマッシュルーム。キノコというより、魚介類系の味? 

イエローコーン、ベビーリーキ、卵黄仕立てのベルナーズ・シロップを添えて。

 

 

白ワインをいただきました。

 

09102407.jpg2006レミィ シャルドネ(ハイド・ヴィンヤード)

 

ナパの玄関口、カーネロスの栽培家、ラリー・ハイド氏のワイナリー。

「キスラー」や「ポール・ホブス」、「フロッグス・リープ」などの生産者にブドウを提供していることで知られています。

 

「レミィ・ワイン・セラーズ」もその一つで、オーナーで醸造責任者のレミィ氏は、「ドミナス」や「シミ」で素晴らしいワインを生み出した実績を持つ人。フィルターをかけず、ブドウ本来のいきいきとした酸味やフルーティーさが伝わってきました。
 

 

パンも自家製。

 

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grilled pave of japanese toro

 

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軽く炙った日本産のトロに組み合わせたのは、秋田小町のお米、ネーブルオレンジ、アボカド、スプリングオニオン、コリアンダー。マツタケ風味のブイヨンで。

かなり日本の素材を意識しています。

 

 

cesar salad

 

 

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メーン州のロブスターテールにロメーン・レタスをほどよく焦がして。ニンニクとオリーブ風味のガーリックメルバとカラスミが添えられています。

へえ、これを米国名物「シーザース・サラダ」というの? 洗練されてます。

 

 

赤ワインをいただきます。


 

09102411.jpg2007ポーター・バス ピノノワール(ロシアン・ヴァレー)

写真ぼけぼけになってしまったので、ワイナリーのロゴを紹介します。

虫さんマークに象徴されるように、こちら、1980年に古いジンファンデルやパロミノが植えられていたブドウ畑を買い取り、土壌を改良、徹底した有機栽培でピノノワールを育てています。


干したプラムやブラックチェリーの香り、森の土のニュアンスも感じられ、エレガントなタンニンを楽しめ、余韻も十分。

 

ちなみに、この店のワインリストは、100ページ近くあります。

カルトな「スクリーミングイーグル」の1997年ヴィンテージは、なんと1万ドルを超えていました!!


 

marcho farms   cœur de veau

 

09102410.jpg仔牛の心臓です。内臓好きなので、うれしいメニュー。

ハックルベリーの実、シポリーニオニオン、ターニップ、コーンサラダのソービーズソース。タマネギの甘い味わいに酔えます。

 

elysian fields farm lamb saddle

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メインのラム肉です。サマースクワッシュ、オリーブ、そしてデミ・セックのトマト、タイムがアクセントに。

「常にゲストにサプライズを与える料理」が同店の哲学らしいのですが、メインはごく平凡な印象。

それにしても、アメリカ人には量が少ないのではないか、と心配でした。

 

 

andante dairy cavatina

 

09102413.jpg二重唱、「カヴァティーナ」にたとえたチーズのプレート。

ピーチ、ベルギー産アンディーブ、パンプキンシード、ウォータークレソン、バスク地方のピメント・・・。インターナショナルな味わいです。


 
honeydew melon sorbet


09102414.jpgホームメードのハニーデューメロンのソルベ。バジルでさっぱりと。

 

 

最後のデザート、二者択一なのですが、選びあぐねて、両方いただいちゃいました。


 
gateau saint nizier au manjari

濃厚なチョコレートケーキにマンゴの味わい、ライムとココナッツミルックのソルベが優しい味に。

lemon verbena vacherin

パンナコッタとレモンとバーベナを合わせたソルベ、地元シルヴァラード・トレイルの冷たいストロベリーコンソメと一緒に。 これ、絶品でした! 

 

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バーベナのハーブティーをいただきました。


 

 

プティフールやショコラも、全部食べてしまいたいくらい、美味しかった!

 

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最後に、キッチンに案内していただきました。

トーマス・ケラー氏の右腕としてキッチンを守るティモシー・ホリングスワース氏と。

2002年からケラー氏のもとで腕を磨き、ケラー氏がニューヨークにつくったレストランのオープンを任された方です。


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野菜は、店のすぐ近くにある自家農園で育てているそうです。

うーん、機会があれば、今度は野菜づくしのメニューに挑戦したいなあ。

 

 

 

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2009.10.18

ダリオッシュのテイスティングルームで

10月9日付けのブログに、「無類のダリオッシュ好き」というカタヤマ様から、素敵な情報がコメント欄に寄せられました。

 

初来日されたダン代表を迎えての他のイベントが報告されていますので、気になる方はぜひ10月9日付けのコメント欄もチェックしてくださいね。

 

というわけで、「ダリオッシュ」の話題をもう一つご紹介しておきましょう。

 

9月の初め、北カリフォルニア・ナパのシルヴァラードにあるダリオッシュのゲストセンターを訪ねたときのことです。

 

センターのオペレーション・マネジャーのライアンさんとグローバルセールス担当のドーンさんがまず案内してくれたのは、映画「サイドウェイズ」で、ワインアドバイザーとして活躍する鈴木京香が、顧客から結婚パーティーのワインセレクションを任され、やって来たセラーのある場所。


 

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とっても落ち着いた雰囲気。

美しく並べられた様々なワインに、ただただ感動、です。


樽を寝かせているセラーも、とってもゴージャス。

隅々まで手入れが行き届いていて、その場に立つだけで、清清しい気持ちにさせてくれます。


 

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「ダリオッシュ」のテイスティングルームには、いくつかのタイプがありました。(すべて有料。詳細はダリオッシュのWEBサイトの「unique experiences」で)

まず、ゲストセンター1階正面に広がるカウンター。

 


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それから、少人数のグループでプライベートルームを予約するタイプ。

 


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そして、私が体験したのは・・・
「The Quintessential Wine Experience」という、まさにダリオッシュの真髄を楽しむものでした。


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ダリオッシュの素敵なコレクションに囲まれた部屋で、

 

 

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ボルドースタイルの料理を得意とするシェフ、ケン・フランクさんのメニューでマリアージュ を味わいました。


オーナーのダリオッシュ氏については先のブログでもご紹介しましたが、ボルドー好きで、素晴らしいコレクターとしても知られています。
そこで、テーマは、「ボルドーとダリウスⅡ」です。

 

 

今回テイスティングしたのは、右から、
 2006 ダリウスⅡ
 2006 シグネチャー カベルネソーヴィニヨン
 1988 シャトー・オー・ブリヨン

 

 

 

 

09101812.jpgダリオッシュの珠玉の1品、「ダリウスⅡ」2006年は、

カベルネソーヴィニヨン95%、メルロ5%のブレンド。タランソー製フレンチオークの新樽100%で20か月熟成しています。

ダリオッシュの所有畑の中でも、古樹が残る2エーカー足らずの区画から手摘み、2度の選果で厳しくセレクトしたブドウのみを使用して造られます。わずか18樽しかリリースされていません。エチケットは伝統的なペルシャの文様で、どこかエキゾチック。

 


ブラックベリー、リコリス、濃厚なエスプレッソ、エキゾチックなハーブや土のニュアンス・・・。新樽率100%なので、甘いヴァニラの香りも心地よくて。そして、滑らかなタンニンが舌の上を転がります。

 

「シグネチャー カベルネソーヴィニヨン」2006年は、前にもご紹介しましたが、最初はよく熟れたブルーベリーなど果実味の印象が前面に出てくるのですが、味わいはまろやかでエレガント、シナモンやナツメグのスパイシーさがアクセントに。

 

さて、ダリオッシュ氏のプライベートセレクションから今回サービスされたのは、ボルドーのグラン・ヴァン、1988年の「オー・ブリヨン」。ジョン・ロックやトーマス・ジェファーソンも愛した伝統のグラン・ヴァンです。

 

それにしても、テイスティングに「オー・ブリヨン」とは、あまりにも太っ腹??

 

「ワイン・コレクターには2つのタイプがある。利殖のためという人と、分かち合うためという人と。私は後者のタイプ。素晴らしい友人と美しいボトルを開けて楽しい時間を過ごすことほどの喜びはない」というのが、ダリオッシュ氏の持論のようです。


とってもパワフルで、ミントやベリーの複雑な香り、そして洗練されたタンニンの味わいも。言うことありません・・・。
 

さて、こうして比べると、「ダリウスⅡ」を寝かせて、10年後、20年後がほんと楽しみになってきます。

 

 

そうそう、合わせた一口サイズのお料理は

 

09101813.jpg上から順に、


ブリオッッシュに載せた鴨とフォアグラのリエット


カルダモン風味のかりかりバナナ・チップスに載せた鴨胸肉、イチジクの赤ワイン・コンポート添え


ライ麦パンに載せたオーストラリア牛のたたき アイオリソースで味付けたトランペット茸とケネベック・ポテトの賽の目切りを飾って

 

 

私にとって、忘れられないテイスティングルーム体験になりそうです。

ちなみに、私は記念にと思い、奮発して2005年の「ダリウスⅡ」をプランタン銀座で購入しました。税抜き価格で35000円。ホームセラーで大事に寝かせてみます。
 

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2009.10.09

「ダリオッシュ」のダニエル・デ・ポロ代表を迎えて

 台風18号の影響が心配されましたけれど、午後には勢力も弱まり、

 

09100801.jpgカリフォルニアのワイナリー「ダリオッシュ」のダン代表がプランタン銀座に夕刻に来店、先日お知らせしたセミナーを無事終えることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 参加者の皆さんと、2種類のワインを試飲。

2006キャラバン カベルネソーヴィニヨン
2006ダリオッシュ シグネチャー カベルネソーヴィニヨン

 

「キャラヴァン」は、カベルネソーヴィニヨン76%、メルロ15%、カベルネフラン5%、プティヴェルド2%、マルベック2%のブレンド。「ダリオッシュ」は、カベルネソーヴィニヨン85%、メルロ9%、カベルネフラン3%、マルベック3%のブレンド。

 

「2つを比べると、キャラヴァンは果実味が前面に出た丸みのあるエレガントなワイン。ある意味では、ナパの典型的なカベルネの特徴が出ています。ダリオッシュは、ボルドーとカリフォルニアの架け橋にという思いを込めて造ったワイン。長い余韻を十二分に楽しんでほしい」と言います。

 

お買い上げのボトルにサインをプレゼントするなど、サービス精神がとっても旺盛なダン代表。

 

米国の大手百貨店、ノードストロームで働いた経験を持つそうで、どこに旅行しても、デパートは必ずのぞくそう。9月は、パリのプランタンで奥様とショッピングを楽しまれたとか。

 

ちなみに、オーナーのダリオッシュ氏がワイナリーを築くまでのストーリーを、「ヨミウリオンライン」の10月9日付け「GINZA通信」にまとめていますので、ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

 

最後に、売場スタッフと記念撮影・・・

 

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 いつも笑顔が素敵なダン代表でした。

 

さて、先立つ10月6日、マンダリンオリエンタル東京のフレンチダイニング「シグネチャー」で、ダンさんを囲んで「ダリオッシュ」のワインを楽しみました。


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ワインリストは次の通り。
ポー・ラ・ヴィ スパークリングワイン グラン・キュヴェ
2008ダリオッシュ シグネチャー ヴィオニエ
2007ダリオッシュ シグネチャー シャルドネ
2006ダリオッシュ シグネチャー メルロ
2006ダリオッシュ シグネチャー カベルネソーヴィニヨン

 

まずは、アミューズ。


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09100804.jpg「ダリオッシュ」はスパークリングワインを造っていません。

なので、最初のワインは、マボロシ・ワイナリーの私市(さきいち)友宏さんの奥様、レベッカさんが醸造家を務める、サイモン・レヴィ・セラーズのもの(インポーターさんが同じでした)。

シャルドネ100%使用のフレッシュでふくよかなタイプです。アールヌーボー調のエチケットがおしゃれですね。


マボロシ・ワインは、大阪生まれの私市さんが、「ラ・ターシュ」にあこがれて、米国人の妻とフランスに飛び出し、アルマン・ルソーで修行、その後、カリフォルニア・ソノマに渡って1999年に初リリースしたワインです。

渡仏した時には、周囲から「そんな夢まぼろしみたいなことを言って」と猛反対されたそう。日本的な響きが気に入って、そのままワイナリーの名前にいただいちゃったというわけです。

 

 

ヴィオニエを合わせたのは、

 

09100807.jpgウニのブラマンジェ カリフラワーのムースとサラダ、サフランの香るニンニクバジルソース添え

白い花の香りがとっても華やか。

完熟した白桃のとろける甘みとレモンのような酸味のバランスがいい感じでした。

 

 

シャルドネを合わせたのは、

 

09100808.jpgヒラメのヘーゼルナッツ・グラチネ ワイルドマッシュルームと秋トリュフを添えて 

果実の凝縮感とミネラルの豊かさは、さすが骨太のカリフォルニア・シャルドネ(と私は思っています)。香ばしいヘーゼルナッツの余韻が、料理とうまく融合していました。


 

 

メルロを合わせたのは、

 

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シャラン産鴨胸肉のローストと山栗のリゾット ジュニパーベリーの赤ワインソース


09100810.jpgいやいや、驚くばかりの強烈なメルロでした。スパイシーで濃厚で。メルロ独特の香りがあるのですが、タンニンも結構しっかり。

「これ、カベルネですか?」と尋ねていた方も。その気持ち、わかります。カベルネフラン5%ブレンド。

 

 

 

 

 

 

 

 

カベルネを合わせたのは、

 

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栃木県産牛フィレのロースト ポロねぎとピクルスを合わせた腎臓のタルト マスタード風味のムースリーヌソース

熟したプラムやチョコレート、土っぽさ、シナモンの香り、長い余韻・・。キーワードがいくらでも挙げられそうな複雑な味わいでした。


「ナパとボルドーの架け橋に」と言うボルドー好きオーナーならではの力強いカベルネは、やはり「ダリオッシュ」の真骨頂なのでしょう。ブレンドは先に記したとおりです。アルコール度数約15%。若さ、硬さがあって、あと数年は置いておきたいです。

 

 

さて、お口直し

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デザートは、ローヌ=アルプ地方の銘菓、ヌガー・ド・モンテリマールのムース仕立て リンゴのソルベとカルヴァドスのサバイヨン


09100813.jpg白いメレンゲの中に、ナッツやドライフルーツが宝石のように散りばめられたヌガーは、絶品でした!

 

 

09100814.jpg甘口のデザートワインは、

2006ダリオッシュ シャーパー レイトハーベスト。

セミヨン64%、ソービニヨンブラン36%。

 美しい黄金色で、軽い苦味がアクセントになり、ナッツ系デザートと相性がいいですね。
 

 

 

 

 

 

 

かわいらしいプティフールです。

 

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シェフのオリヴィエ・ロドリゲスさんと一緒に。右端は映画「サイドウェイズ」のチェリン・グラック監督、左端はマンダリンオリエンタル東京のデニス・リクター副総支配人。楽しい仲間で食卓を囲むと、本当に時間が経つのを忘れてしまいます。

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2009.10.02

カリフォルニア・ウルトラプレミアムワインのセミナーを8日に開催!

第77回オスカー受賞などで注目された米映画「Sideways(日本語タイトル「サイドウェイ)」。

鈴木京香、菊池凛子、小日向文世(こひなた・ふみよ)、生瀬勝久ら日本人キャストを迎えてリメイクされた、日本版「サイドウェイズ」(20世紀フォックス映画配給)が、10月31日から、いよいよ全国ロードショーされます。

 

 

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ⓒ2009 Twentieth Century Fox and Fuji Televesion 

 

主な舞台は米カリフォルニア州ナパ・ヴァレー(Napa Valley)。

そう、カリフォルニアワインの聖地なのです。


劇中には、ナパの美しい景観とともに、フロッグス・リープ、ニュートン、ベリンジャーなど、バラエティに富む11のワイナリーが登場します。
色、味、香りなど千差万別なキャラクターをもつワインをテイスティングしながら、主人公たちは自らを重ね合わせ人生を振り返る・・・ちょっと胸キュン、コメディタッチの大人の青春ドラマです。

 

映画の公開を記念して、プランタン銀座でも、10月1日から20日まで、本館地下2階のワイン売場で「カリフォルニアワイン・フェア」を開催中。

 

09100102.jpg予告編のビデオ上映をはじめ、映画に登場するワイナリーからのワインを集積。

映画のノベルティグッズなどのプレゼントもご用意しています。

 

今回お知らせするのは、

09100106.jpg「ナパのウルトラプレミアムワイン」として話題になっているワイナリー「ダリオッシュ」の特別試飲セミナー(無料)。「ダリオッシュ」のワインは、映画のストーリーのカギを握るワインとして描かれているんですよ。

セミナーでは、映画の完成披露プレミアに合わせて来日するダニエル・デ・ポロ代表が自ら、プランタン銀座のワイン売場でお話くださることになりました。

 

10月8日(木)午後5時45分から約30分を予定しています。

試飲するのは、
 2006Caravan Cabernet Sauvignon Napa Valley
 2006Darioush Signature Cabernet Sauvignon Napa Valley
 
 

09100104.jpgワイナリーのオーナーのダリオッシュ氏は、1970年代、イランの政情不安がささやかれる中、南カリフォルニアに移住。故郷のシーラーズは、昔からのワイン産地で、イスラム革命までは良質のワインを造っていました。

氏は、幼いころから、趣味でワイン造りをしていた父親のそばでこっそり"テイスティング"をしていたそうな。

 

米国に移住後は、義理の兄弟とロサンゼルスを拠点にスーパーマーケットを経営、カリフォルニア全体に事業を拡大し、成功を遂げたアメリカン・ドリーマーの一人として知られています。
1997年、念願だったワインビジネスに進出、土壌や気候を徹底的に調査したうえで、ナパなどの95エーカーのブドウ畑を手に入れました。ワインコレクターとしても著名で、無類のボルドー好き。

 

09100105.jpg今回来日するダン代表は、ダリオッシュ氏の右腕といわれている方です。

 

 

 

 

2004年、ナパに完成した新しいゲストセンターは、ペルシャ様式で美しい宮殿のよう。映画でもかなり目立っています。

 

 

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セラーもゴージャス、様々なテイスティングルームがあって、とても楽しいんです。

 

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なかなか目にする機会のないカリフォルニアのウルトラプレミアムワインのセミナー、

ぜひご参加ください。

セミナーのご予約は、ワイン売場(03-3567-7885)へ。

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2009.06.11

ワインも主役の映画「サイドウェイズ」のメディア・レセプション

1週間ほどのご無沙汰です。

実は、イタリアを駆け足で縦断していました。

ワインのお話、たっぷり連載していきますので、お楽しみに!

 

さて、帰国してすぐ、素敵なワインイベントに参加したので、今回はそちらの話題をご紹介します。

 

ワイン大好き、映画大好きの皆様であれば、覚えていますか?
2004年製作、第77回アカデミー賞最優秀脚色賞を受賞した映画「サイドウェイ」。

米カリフォルニア・サンタバーバラのワイナリーの美しい田園風景の中で繰り広げられる、おかしくて、それでいて何とも切ない人間模様・・・。映画の随所に出てくるワインのうんちくとそれぞれの人生とが重なり合い、そして1988年の「サッシカイア」なども登場して、印象深い映画でした。

 

そのハリウッド映画が日本人キャストでリメイク、新バージョンの「サイドウェイズ」となって今秋公開が予定されています。
舞台も、サンタバーバラから北上して、日本人にもおなじみのナパ・バレーに。

公式HPはこちら!

http://movies.foxjapan.com/sideways_jpn/?foxad_id=ggl_adwords_sideways_090512_0

 

6月9日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれたメディア・レセプションでは、映画試写会の前に、カリフォルニアワインを楽しむ機会が設けられていました。

ワインリストは次の通り。
1.ベリンジャー スパークリング・ホワイト・ジンファンデル
2.2007 ベリンジャー ファウンダース・エステート シャルドネ
3.2005 ベリンジャー ファウンダース・エステート カベルネソーヴィニヨン

 

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ベリンジャーといえば、1876年、フレデリック&ジェイコブのベリンジャー兄弟によって設立された老舗ワイナリー。

米国で禁酒法が制定された1918年、ミサ用ワインの生産を許されたため閉鎖されることもなく、ナパ最古のワイナリーになりました。

 

70年代に伝説的ワインマスター、マイロン・ナイチンゲールが加わることにより、醸造の技術革新が進み、90年代には、「プライベート・リザーヴ」のカベルネとシャルドネが、ワイン・スペクテーター誌の「ワイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。

 

私は、サンフランシスコの対岸にあるバークレーに住んでいたころ、「ナパ・バレー」シリーズのシャルドネの濃厚な樽の香りに魅せられて、愛飲しておりました。

 

今回いただいたのは、創業者のベリンジャー兄弟に敬意を表した「ファウンダース・エステート」シリーズ。

伝統的な醸造技術を用い、同社のハウス・スタイルを最もよく表しているワインだそうです。

 

シャルドネは、リンゴや洋ナシの香り、トロピカルフルーツやスパイスの味わい、樽香もほどよくきいていて、バランスのいい白ワインでした。
カベルネソーヴィニヨンは、ブラックベリーやシナモンの香り、滑らかなタンニンを感じさせ、舌の上でころがして余韻が楽しめました。

 

カリフォルニアといえば、忘れられない品種は、ジンファンデル。個性の強い濃厚な造りの最近の赤、私は結構好きです。

 

ホワイトジンファンデルは、やや甘口で軽やかな飲み口がアメリカ人好みのブラッシュワイン。どちらかといえば、ジュースっぽいのですが、メキシコ料理や中華なんかには、合いますよね。

これがスパークリングになると、さわやかな泡立ち、イチゴジャムのような甘み、柑橘系の酸味も加わり、なかなかおいしい!

淡いピンク色・・・スパークリングになると、さらに輝いていました。

 

 

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ワインに合わせたフィンガーフードもとっても美味で、あっという間にお皿から消えていました。

 

映画の公開が待ち遠しい!!

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)