シャンパーニュアーカイブ

2009.06.26

私のおすすめ! サロンが入った至宝の4本セット

7月目前。

いよいよ夏のバーゲンの季節がやって来ました!

 

プランタン銀座でも、6月27日から全館あげての「ザ・バーゲン」が始まりますが、地下2階のワイン売場では、一足はやく、注目のワイン・バーゲンがスタートしています。


 

中でも注目は、あの「サロン」が入った「フランスワイン至宝の4本セット」(税込105,000円)です。 

 

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ブルゴーニュ3本との組み合わせで、限定3セットはあっという間に完売! 好評につき、輸入元さんに特別にお願いして、追加で3セットが入荷してきます。


 

セットの中身はというと・・・

 

まず、言わずと知れた、 
1997 サロン ブラン・ド・ブラン
 

09062602.jpgヴィンテージもの一種類しか造らず、リリースも10年ほど経ってからという特別な存在のシャンパーニュ。100%グラン・クリュの単一畑のシャルドネだけを使って造るブラン・ド・ブランは、シャンパーニュ好きなら、一度、いやできれば何度も経験したい繊細な味わいです。


最近お値段が上がって、「ああ、もう飲めないかなあ」ってため息をついていましたが、今回は思い切って・・・! 

 

造り手さんによれば、1997年ヴィンテージは「絹のような官能性」「究極でミステリアスな繊細さ」が特徴で、「確実に悦楽を感じさせるワイン」なのだそう。
うーん、いろいろ妄想(?)がふくらんで、わくわくしますねえ。

 


 
次に、
2006 シャルム・シャンベルタン(ドメーヌ・デュジャック)
 

09062603.jpgブルゴーニュファン憧れのデュジャックです。

デュジャックといえば、本拠地の「クロ・ド・ラ・ロッシュ」などが有名かもしれません。

でも、私は、凝縮したラズベリーなどの果実味が豊かで、ミネラル感もあって、それでいてスミレのようなやさしい香りで包んでくれる「シャルム・シャンベルタン」、大好きです。

私にとっては、このセットの2番目の注目ワイン。

 

 

 

 

 

まだまだあります!


1997 ピュリニー・モンラッシェ レ・ピュセル(ドメーヌ・ルフレーヴ) 


09062605.jpg透明感のある白ワイン、という印象があります。適度な樽のロースト香もあって、期待を裏切られたことがありません。飲み頃でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2005 コルトン・シャルルマーニュ(ドメーヌ・シモン・ビーズ)
 

09062604.jpg日本女性の千砂さんがマダムを務めていることでも有名なドメーヌですね。昨年、収穫直後に訪ねたときに、おいしい卵の赤ワイン煮などをごちそうになりましたっけ。
シモン・ビーズについては、機会を見て、改めて書きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

お買い得セットは、ほかにもたくさん!

 

「ヨーロッパ赤ワイン12本セット」が税込10,500円、 「スパークリングワイン5本セット」が税込6,300円、「世界のフルボディ6本セット」が税込6,300円などなど。

 

さらに注目は、エチケットの多少の破れ、キャップシールの不良などで、店頭には並べられなかった「B級・ラベル不良品」のセール。本当にお得な値段でご用意してあります。

ご興味のある方は、「ブログで知った!」とおっしゃって、売場スタッフから説明を受けてください。数に限りがありますので、どうぞお早めに。
問い合わせ先 ワイン&リカー直通 03-3567-7885。

 

 

あなたの夏をステキに演出するワインが見つかりますように・・・。
 
 
 

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2009.05.11

ジャン・ヴェッセルのメーカーズディナーその2

前回に続いて、ジャン・ヴェッセルのメーカーズディナーのお話です。

 

ディナーで供された4番目は、「ブリュット ウィユ・ド・ペルドリ」。

彼らの真骨頂ともいえるシャンパーニュです。

 

私は半年ほどこの泡に魅せられて、とうとう箱買いしてしまったほどの熱烈ファンです。


「ウィユ・ド・ペルドリ」とは、ヤマウズラの目の意味。ほんのりとピンクがかったロゼ色です。ヤマウズラは、こんなに美しい色の目をしているんですね。

黒ブドウのピノノワールを100%使ったブラン・ド・ノワールで、白ワインと赤ワインをブレンドして作るロゼ・シャンパーニュとは異なります。


現オーナーのデルフィーヌさんによれば、ピノノワールの果実の色と味わいを生かしたシンプルな作り方は、100年以上前から同家に伝えられていたものとか。先代の父親が復活を試みたものの、一時は市場の支持が得られず途絶えた時期もあったらしいのです。


あえてフランスを飛び出し海外で修行を積んだデルフィーヌさんは、この伝統の手法と味を見直し、改めてブランドの再生を果たしたというわけです。


09050801.jpg繊細な口当たりで、ローストしたリンゴ、カシス、サクランボなどの熟成した果実の香りと味わいが楽しめました。酸味はまろやかで、蜜の濃厚さも感じられ、広がりのあるシャンパーニュ。


仔牛フィレ肉のローストを合わせましたが、中華でも和食でも、どんな料理にも合いそうです。デルフィーヌさんからは、「食事のコースで、ブルゴーニュのワインからボルドーに移るとき、その間に挟んで気分を切り替えるのにもいいですよ」と、アドバイスをいただきました。


 

さて、最後の5番目のワイン「ドゥミ・セック ロゼ フリアンディーズ」は、ヴェッセルが新たに取り組んだ甘口ロゼです。デザートの赤い果実のサヴァランといただきました。

 

ロゼ作りは、デルフィーヌさんが学生時代にさかのぼります。

 

大学卒業間近のデルフィーヌさんが休みで実家のメゾンを訪れた時、先代のもとに日本のインポーターが来ていて、英仏語通訳をかってでました。

 

そこから日本とのビジネスが始まったそうで、日本人がロゼ・シャンパーニュを好むとの情報から、いろいろ研究し、4年前に甘口ロゼを完成させました。


 

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ピノノワールを用いて赤ワインと同様の工程で作られるので、赤みが強く、味わいには渋みやスパイシーさも感じられます。

ラズベリーのようなやさしい甘さが特徴で、ホイップクリームのデザートとよく合いますし、フォア・グラなどとも相性よさそうですね。

 

ちなみに、プランタン銀座で現在取り扱いがあるのは、「エクストラ・ブリュット」「ブリュット・ロゼ」「ウィユ・ド・ペルドリ」の3種類。
お値段は、4千円台で、コストパフォーマンス抜群です。店頭では、時々スペシャルセールで、3千円台で買えることもあるんですよ!
まずは、オンラインショッピングで、試してみるのもおすすめです。

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2009.05.06

ジャン・ヴェッセルのメーカーズディナーその1

ゴールデンウィーク、皆さまはいかが過ごされましたでしょうか。
おいしいワイン、召し上がりましたか?

 

フランスで最北のワイン生産地といえば、シャンパーニュ地方。エレガントで華やかなシャンパーニュは、私の大好きなお酒の一つです。


前回の初ブログでご紹介したジャン・ヴェッセルは、この地方のブジィ村で、3世紀に渡るブドウ生産を続ける小規模家族経営の老舗生産者。

現在はデルフィーヌ&ダヴィッドご夫妻が跡を継いでいます。
ピノノワールが主体の自社畑のグランクリュを中心に、少量生産により、昔ながらのなるべく自然な形を保ちつつこだわりのシャンパーニュを作っているそうです。

 

日本で、いやフランスでも、どこでも手に入るシャンパーニュではありませんが、個性的な味わいで、プランタン銀座ではファンが多いんです。有名レストランのソムリエさんにも人気があるようです。
 
今回のメーカーズディナーは、東京・銀座の"V"de Bistro Vionys にて、3月26日に行われました。オーナーの阿部誠さんは、私が読売新聞のWEBコンテンツ「GINZA通信」でご紹介したこともある業界では著名なソムリエさんです。

 

当日サービスされたのは、5種類のシャンパーニュ。
 1.NM エクストラ・ブリュット(マグナム)
 2.1999 ブリュット プレスティージュ
 3.1997 ブリュット グランクリュ キュヴェ ル・プティ・クロ
 4.NM ブリュット ウィユ・ド・ペルドリ(マグナム)
 5.NM ドゥミ・セック ロゼ フリアンディーズ

 

では、料理とのマリアージュとともに、ご紹介しましょう。コメントのヒントは、阿部ソムリエのアドバイスを参考にしています。

 

最初の「エクストラ・ブリュット」は、アペリティフとして、宮崎県産の果皮が厚くとろりと甘いフルーツトマトといただきました。


ピノノワール80%、シャルドネ20%。泡は繊細で、フレッシュな印象です。香りはやさしく、洋ナシの果実味、軽く焼いたトーストの香りがあり、ふくよかな熟成感が感じられます。味わいはかなりドライ。最後はミネラルの引き締まった印象で、アペリティフには最適ではないでしょうか。そう、サラダやお寿司なんかにも合いそうです。

 

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ちなみに、NMとは、ノン・ミレジム。複数年のワインをブレンドして作られた「収穫年表示なし」の一般的なシャンパーニュです。NV(ノン・ヴィンテージ)という言い方もあります。

また、マグナムサイズ(1500ml=通常の750mlのワインボトル2本分)は、ゆっくりと発酵を促すので、フレッシュさが保て、シャンパーニュ保存には一番よい形だそうです。シャンパーニュでは、大型瓶の呼び方がいろいろあって、4本分の大きさのものを「ジェロボアム」、6本分を「レオボアム」、20本分を「ナビュコドノゾール」などといいます。

 

2番目の「ブリュット プレスティージュ」は、1999年という良年の収穫年のブドウのみで作られています。ピノノワール70%、シャルドネ30%。ブジィ村で収穫されたブドウだけを使用。デルフィーヌさんいわく、同村のピノノワールは森の香りがするそうです。

 

瓶詰めされたのは10年も前なのに、泡もきめ細かくしっかりしていて、適度な泡立ちが口の中ではじけて心地よいんです。リンゴのコンポートのような熟れた果物の凝縮感、森の中で感じる下草の深い香りがあって、また、酸味とのバランスもよく、味わいに力強さがありました。

 

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料理は、ニューカレドニア産の天使のエビとコヤリイカのマリネ。甘エビとボタンエビの中間のような甘みを感じさせるエビでした。

このシャンパーニュは、時間とともに、クリーミーなまろやか度が増して時間経過を楽しめます。

 

3番目の「ル・プティ・クロ」は、訪問客用として作られたプライヴェート・キュヴェ。

醸造所のすぐ隣にある小さな畑のピノノワールのみで作られていて、夫妻にとっては「小さな赤ちゃん」のような存在だそう。木樽を使い、また、ピノノワールの特徴を保つためにリキュール添加も行わず、ブドウ本来の甘みにこだわっています。
 

黄金色ともいえる美しい外観。ローストしたリンゴ、ハチミツ、とろりと溶けたキャラメル、ナッツの味わいが、全体的にやさしく溶け込んでいます。

阿部ソムリエは、チーズ、漬物といった表現も使われていました。果実からくる力強く複雑な味わいだけでなく、酸味のシャープさも合わせ持っていて、風格を感じさせる1品でした。

 

   

 

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合わせたのは、ホワイトアスパラガスのグリルと鶏肉の温製サラダ。マルタ島のオレンジを使ったソースとのなかなかよかったです。張り込んでちょっと高級なシャンパーニュを買った時には、頑張ってオレンジソースのサラダを作ってみようと思いました。

次回は、私の大のおすすめ、「ブリュット ウィユ・ド・ペルドリ」など、4番目と5番目のシャンパーニュについてご紹介することにします。
 

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2009.05.01

ワインとのお付き合いはかれこれ20年・・・

はじめまして、永峰です。

 

いつもプランタン銀座の店舗およびプランタン銀座のホームページをご利用いただきまして、ありがとうございます。

 

さて、ワイン好きな私は、ワインに関する様々な話題をもっともっと皆様と共有することで、各人のあるいは世の中の「ワインのある生活」を楽しく演出していきたいとの思いを込めて、ワインブログをスタートすることにしました。

 

本格的にワインを飲み始めたのは、そう、90年代初め、バブルの終わりのころでしたか。自宅近くに「エノテカ」の本店がオープンし、もともとお酒好きな私は、休みの日によく遊びに行っては試飲していたんです。

 

当時私は新聞記者。海外取材も多く、レストランで会食すると、食卓を囲む相手が分厚いワインリストから難なく1本を選び出すのを見て、「なんてカッコいいんだろう!」と、憧れていたんです。

そんな折、「エノテカ」で短期のワインレッスンがあり、少しばかり薀蓄なんぞをお勉強することにしたわけです。

あれから約20年。ワインの世界はどこまでも広く深く、興味は尽きません。

 

まずは何の話題をご紹介しようか、とっても迷ったのですが、いまマイブームのジャン・ヴェッセルのシャンパーニュに決めました。フランス・シャンパーニュのブジィ村で長い歴史をもつ老舗生産者。特に、「ブリュット ウィユ・ド・ペルドリ」という淡いロゼ色のブラン・ド・ノワールが気に入っています(写真右)。

 

09050102.jpgこのシャンパーニュは、プランタン銀座の売場でもかなりの人気者です。いくつかの種類は、オンラインショッピングでも販売しているんですよ。

 

先日その生産者ご夫妻にお会いする機会がありました。5種類のシャンパーニュに合わせて、料理とのマリアージュも楽しみました。詳しくは、次回に続けます。

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)