三寒四温。満開の桜が待ち遠しい季節ではあるが、気温の変化についていけず、体調を崩している方も少なくないのでは?
リフレッシュしようと向かったのは、ヘッドスパである。疲れがたまって、何となくだるさが抜けない時には、頭のマッサージに限ると思っている。
銀座のお隣、東京駅構内からアクセス抜群のJPタワー商業施設「KITTE」3階にある「uka丸の内KITTE店」に出かけてみた。
個室で、ゆったり
美容室に併設された個室で、ゆったりと施術が受けられる。担当してくれたのは、ヘッド・セラピストの塩沢直子さん。まずは、マイクロスコープで、頭皮と髪の健康診断からスタートした。
「頭皮が各所で赤く、うっ血していますね。頭全体が硬く、肩こり、睡眠不足、ストレスなどの症状があらわれていますね。毛根の汚れも気になります。皮脂が詰まって臭いの原因になりますから、シャンプーのすすぎ残しには注意してください」と、塩沢さん。
芳香療法や植物療法などを組み合わせたフランスの頭皮ケアブランド「ジョジアンヌ・ロール」を使った70分のコース(11000円)を受けることになった。
ブラッシングで頭皮と髪をほぐした上で、頭皮の毛穴の詰まりを取り除くヘアエッセンスを頭頂部中心に塗布していく。ラベンダーのほどよい甘い香りが眠気を誘う。頭皮全体になじませ、その後、保湿効果のあるヘアパックをつけて、入念にマッサージ。この血行を促す頭皮マッサージが本当に気持ちいい。
次に、シャンプーが続く。海のミネラルをたっぷり含んだフランス・ブルターニュ産の海藻エキスが主成分というシャンプーを使う。髪全体を優しく包み込むような極楽マッサージは、もう、からだ全体がとろけてしまいそう。というか、いつの間にか、しっかり眠りに入ってしまっていた。
その後、頭皮を健康な素肌と同じ弱酸性に整える効果があるローションをなじませて、潤い成分ケラチンタンパクと12種類の植物エキスが配合されたトリートメントで仕上げる。トリートメントは、日本人の髪質を調査して、日本人向けに特別に開発されたものだそうだ。
最後に、首や肩のまわりをマッサージ。気分的にもだいぶリラックスできた。
さて、頭皮に変化はあっただろうか?
頭皮をきれいにして、からだ全体の疲れを和らげる
マイクロスコープで見てみると、毛穴をふさいでいた皮脂が除かれ、頭皮のうっ血が消えて、健全な状態の青みが戻っている。最初の頭皮の健康診断の時と比べると、まるで別人の頭皮を見ているかのようである。
「頭皮は肌の延長で、肌は28日周期で生まれ変わります。1か月または1か月半に一度、ヘッドスパを実践して、頭皮をきれいにしておくと、目の疲れや肩のこりをはじめ、からだ全体の疲れが和らぎます」と、塩沢さんはアドバイスする。
髪をセットしながら、ネイルオイルを使ったハンドマッサージも選ぶことができる。
同店では、男性用に「男磨き」コースも用意されていて、ヘッドスパと爪のケアが同時にできるので、忙しいビジネスマンに人気だそうだ。
頭皮のお手入れで、疲れ気味のからだをリフレッシュ。季節の変わり目には、特に必要な時間なのかもしれないと思った。
なお、3月15日まで、「スパ&ウエルネスウィーク2015」が、全国約90の施設で開かれている。期間中、5000円から1万5000円までの特別料金で、施術体験ができる。ヘッドスパから温浴スパ、リゾートスパなど、スパを体験するにはいい機会である。
詳細は、スパウィークの公式ウェブサイトで。
(読売新聞編集委員・永峰好美)