銀座の"V"de Bistro Vionysがこの夏閉店して、ソムリエの斉藤さんが白金高輪にニューオープンした「AWキッチン」に移られたと聞き、早速出掛けてみました。
「AWキッチン」は、オーナーシェフの渡邊明さんが契約農家の新鮮な野菜と手打ちパスタにこだわって展開しているお店。白金以外にも都内に4店舗あります。店名の由来は、お客様をシェフの台所に招いておもてなしをしているイメージから。
まずは、モエのシャンパーニュをグラスで。アミューズは、ヴェジタブルコルネ。
カリフォルニア・ナパの「フレンチランドリー」の演出に似ていますね。
外側のパリパリの生地がセサミ風味で、ちょっと甘みがありました。
店のイチオシ定番メニュー、AW農園バーニャ・カウダ。プレゼンテーションが素敵です。
前菜は、秋野菜と幻の「鮭児」のテリーヌ 柿のビネグレット。
鮭児は、11月上旬から中旬にかけて主に知床から網走付近でとれる脂ののった若いシロザケ 。1万本に1-2本しか獲れないともいわれる貴重なお魚。
オーナーがカリフォルニアワイン好きだそうで、白は、ナパのソーヴィニヨンブランをいただきました。
2008ターンブル ソーヴィニヨンブラン
ナパのオークヴィル地区、「オーパス・ワン」の北側の一等地に1979年設立されたワイナリーで、オーナーはパトリック・オデル氏。93年にジョンソン・ターンブル・ヴィンヤードを購入し、「ターンブル・ワイン・セラーズ」という名称に。90年代後半からカベルネソーヴィニヨンの評価が高まり、人気ワイナリーになりました。
エチケットにも「エステート・グロウン」と記しているように、ブドウはすべて自社所有の畑からまかなっています。
このソーヴィニヨンブランは、ターンブル唯一の白ワイン。オレンジやレモン、それに白いバラの香り、すっきりした酸のまとまりに加えて、トロピカルフルーツのリッチなニュアンス、後味にわずかにほろ苦さが残り、カジュアルすぎないところが気に入りました。
パスタの種類が多いので、とても迷いましたが、青森の長イモとウニ、岩海苔のクリームソース・パッパルデッレを。
長イモがパスタのように太く薄く長くなって、柔らかい味のクリームソースの中で出番を待っていました! 岩海苔のグリーンもとってもさわやか。ウニもたっぷり入っていて満足です。
お肉は、北海道から届いたばかりのとっても歯ごたえがやさしい蝦夷鹿です。ローズマリーの一枝が味わいにアクセントを加えてくれます。
赤ワインは、
2005ブラウン・ブラザーズ メルロー(オーストラリア)
19世紀末、ヴィクトリア州ミラワに創立したオーストラリアで最も古い家族経営のワイナリーの一つ。2代目のジョン・チャールズ・ブラウンの時代、豪州初のリースリングの貴腐ワインを造るなど、ワイナリーが発展する基盤を作りました。
現在では、ミラワ以外にも広大なブドウ畑を所有し、ピノノワールやシャルドネ、オーストラリアでは珍しいバルベーラやピノグリージョも栽培しています。
州北部の温暖なカンガルー湖畔には妻の名前にちなんで名付けられたパトリシアというプレミアムワインを生み出す畑があって、メルロはその畑から。ブラックベリーやチョコレートの香り、タンニンは柔らかでミディアムボディの味わいでした。
できれば、赤はブルゴーニュを飲みたかったなあ。フランスワインもこれから充実させていただければうれしいなって、思いました。
デザートは、栗のスフレとラムレーズンアイスクリームに、
もう一つ、長野パープル、セトジャイアンツ、信濃スマイルの3種のブドウを使った寒天テリーヌ。
ハーブティーも充実していました。葉っぱを小皿に載せてプレゼンテーション。私は、ユーカリやジャスミンフラワー、ペパーミントがブレンドされたデトックス効果のあるお茶を選びました。
プティフールの演出もユニークです。
手前のアクセサリー入れのような木箱にかわいらしく収まっています。向こう側のスティックはギモーブの花畑。
演出につられて、たくさんいただいてしまいました。