2009.10.14

江戸料理の「なべ家」で初秋の味覚

ヨミウリオンラインで連載している「GINZA通信」の取材を兼ねて、先日、東京・大塚の「なべ家」さんに、初秋の味覚を味わいに出掛けました。

 

10月2日付けの「GINZA通信」では、銀座8丁目にある江戸スローフードのセレクトショップ「銀座・三河屋」の話題をご紹介しましたが、

ここで扱う江戸食の料理監修をなさっているのが、「なべ家」のご主人、福田浩さんなんです。

 

福田さんは、古い料理書の研究や江戸料理の再現者としても有名な方。

銀座三河屋本店の神谷修社長が、江戸食の店に挑戦するきっかけになったのも、福田さんがまとめた「江戸料理百選」がきっかけだったそうです。

 

さて、初秋の味覚は、松茸・落ち鮎・秋鯖のデラックスなコース。


09100201.jpgまずは、名物の玉子焼き。

酒だしで甘辛~く焼き込んだ江戸の味です。


 

   

 

 

旬の素材で白和え、

そして、今日は日本酒をいただきましょう。

宇都宮酒造の「四季桜 秋」を冷酒で。まろやかな芳香が秋の気配を運んでくれます。

 

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09100204.jpg大根をからっと素揚げして大根おろしでいただきます。

なかなか見かけない一品。

 

 

 

 

 

 

09100205.jpg江戸っ子が昔から大好きだった豆腐とナメコのお吸い物。

「豆腐百珍」は、江戸・天明期にベストセラーになりました。

 

 

 

 


09100206.jpg旬まっさかりの松輪の鯖を和がらしで。

三浦半島の南端、剱崎灯台の袂にあるのが松輪地区。

江戸料理には欠かせません。

大根おろしにアサツキ、ミョウガ。

薬味が脂ののった秋鯖の味をさらにおいしく演出してくれます。

 

 

 

09100207.jpg 焼き松茸(岩手産)が登場。

 

 

 

 

 

 

09100208.jpgそばは、池波正太郎も愛した神田「まつや」から。

辛味大根がアクセントに。


 

 

 

 

 

09100209.jpg落ち鮎の煮びたしは、頭からかぶりつきます。

あふれんばかりの卵を味わいます。


 

 

 

 

 

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またまた、松茸がご飯と一緒に登場。

 

 

 

 

 

 

 

 
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レディスフィンガーというブドウとおろしたナシの組み合わせ。


最後は、これも人気の江戸のデザート、玲瓏(こうり)とうふ。

黒蜜でいただきましたが、練り辛子と酢醤油でも。

このデザートの説明は「GINZA通信」をご参照ください。

 

からだにやさしく、季節の旬にこだわった江戸のスローフード。

ちょっと江戸にタイムスリップして、初秋を楽しむのも粋なものではないでしょうか。

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)