2009.10.09

「ダリオッシュ」のダニエル・デ・ポロ代表を迎えて

 台風18号の影響が心配されましたけれど、午後には勢力も弱まり、

 

09100801.jpgカリフォルニアのワイナリー「ダリオッシュ」のダン代表がプランタン銀座に夕刻に来店、先日お知らせしたセミナーを無事終えることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 参加者の皆さんと、2種類のワインを試飲。

2006キャラバン カベルネソーヴィニヨン
2006ダリオッシュ シグネチャー カベルネソーヴィニヨン

 

「キャラヴァン」は、カベルネソーヴィニヨン76%、メルロ15%、カベルネフラン5%、プティヴェルド2%、マルベック2%のブレンド。「ダリオッシュ」は、カベルネソーヴィニヨン85%、メルロ9%、カベルネフラン3%、マルベック3%のブレンド。

 

「2つを比べると、キャラヴァンは果実味が前面に出た丸みのあるエレガントなワイン。ある意味では、ナパの典型的なカベルネの特徴が出ています。ダリオッシュは、ボルドーとカリフォルニアの架け橋にという思いを込めて造ったワイン。長い余韻を十二分に楽しんでほしい」と言います。

 

お買い上げのボトルにサインをプレゼントするなど、サービス精神がとっても旺盛なダン代表。

 

米国の大手百貨店、ノードストロームで働いた経験を持つそうで、どこに旅行しても、デパートは必ずのぞくそう。9月は、パリのプランタンで奥様とショッピングを楽しまれたとか。

 

ちなみに、オーナーのダリオッシュ氏がワイナリーを築くまでのストーリーを、「ヨミウリオンライン」の10月9日付け「GINZA通信」にまとめていますので、ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

 

最後に、売場スタッフと記念撮影・・・

 

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 いつも笑顔が素敵なダン代表でした。

 

さて、先立つ10月6日、マンダリンオリエンタル東京のフレンチダイニング「シグネチャー」で、ダンさんを囲んで「ダリオッシュ」のワインを楽しみました。


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ワインリストは次の通り。
ポー・ラ・ヴィ スパークリングワイン グラン・キュヴェ
2008ダリオッシュ シグネチャー ヴィオニエ
2007ダリオッシュ シグネチャー シャルドネ
2006ダリオッシュ シグネチャー メルロ
2006ダリオッシュ シグネチャー カベルネソーヴィニヨン

 

まずは、アミューズ。


09100805.jpg 09100806.jpg

 

09100804.jpg「ダリオッシュ」はスパークリングワインを造っていません。

なので、最初のワインは、マボロシ・ワイナリーの私市(さきいち)友宏さんの奥様、レベッカさんが醸造家を務める、サイモン・レヴィ・セラーズのもの(インポーターさんが同じでした)。

シャルドネ100%使用のフレッシュでふくよかなタイプです。アールヌーボー調のエチケットがおしゃれですね。


マボロシ・ワインは、大阪生まれの私市さんが、「ラ・ターシュ」にあこがれて、米国人の妻とフランスに飛び出し、アルマン・ルソーで修行、その後、カリフォルニア・ソノマに渡って1999年に初リリースしたワインです。

渡仏した時には、周囲から「そんな夢まぼろしみたいなことを言って」と猛反対されたそう。日本的な響きが気に入って、そのままワイナリーの名前にいただいちゃったというわけです。

 

 

ヴィオニエを合わせたのは、

 

09100807.jpgウニのブラマンジェ カリフラワーのムースとサラダ、サフランの香るニンニクバジルソース添え

白い花の香りがとっても華やか。

完熟した白桃のとろける甘みとレモンのような酸味のバランスがいい感じでした。

 

 

シャルドネを合わせたのは、

 

09100808.jpgヒラメのヘーゼルナッツ・グラチネ ワイルドマッシュルームと秋トリュフを添えて 

果実の凝縮感とミネラルの豊かさは、さすが骨太のカリフォルニア・シャルドネ(と私は思っています)。香ばしいヘーゼルナッツの余韻が、料理とうまく融合していました。


 

 

メルロを合わせたのは、

 

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シャラン産鴨胸肉のローストと山栗のリゾット ジュニパーベリーの赤ワインソース


09100810.jpgいやいや、驚くばかりの強烈なメルロでした。スパイシーで濃厚で。メルロ独特の香りがあるのですが、タンニンも結構しっかり。

「これ、カベルネですか?」と尋ねていた方も。その気持ち、わかります。カベルネフラン5%ブレンド。

 

 

 

 

 

 

 

 

カベルネを合わせたのは、

 

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栃木県産牛フィレのロースト ポロねぎとピクルスを合わせた腎臓のタルト マスタード風味のムースリーヌソース

熟したプラムやチョコレート、土っぽさ、シナモンの香り、長い余韻・・。キーワードがいくらでも挙げられそうな複雑な味わいでした。


「ナパとボルドーの架け橋に」と言うボルドー好きオーナーならではの力強いカベルネは、やはり「ダリオッシュ」の真骨頂なのでしょう。ブレンドは先に記したとおりです。アルコール度数約15%。若さ、硬さがあって、あと数年は置いておきたいです。

 

 

さて、お口直し

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デザートは、ローヌ=アルプ地方の銘菓、ヌガー・ド・モンテリマールのムース仕立て リンゴのソルベとカルヴァドスのサバイヨン


09100813.jpg白いメレンゲの中に、ナッツやドライフルーツが宝石のように散りばめられたヌガーは、絶品でした!

 

 

09100814.jpg甘口のデザートワインは、

2006ダリオッシュ シャーパー レイトハーベスト。

セミヨン64%、ソービニヨンブラン36%。

 美しい黄金色で、軽い苦味がアクセントになり、ナッツ系デザートと相性がいいですね。
 

 

 

 

 

 

 

かわいらしいプティフールです。

 

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シェフのオリヴィエ・ロドリゲスさんと一緒に。右端は映画「サイドウェイズ」のチェリン・グラック監督、左端はマンダリンオリエンタル東京のデニス・リクター副総支配人。楽しい仲間で食卓を囲むと、本当に時間が経つのを忘れてしまいます。

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永峰好美のワインのある生活

<Profile> 永峰 好美 日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。プランタン銀座常務取締役を経て、読売新聞編集委員。『ソムリエ』誌で、「ワインビジネスを支える淑女たち」好評連載中。近著に『スペインワイン』(早川書房)